30代になり、このまま今の会社で働くことに不安を感じている。
正直今の仕事は自分に向いていないとも感じるけど、30代になって今更転職してキャリアアップしたいなんて甘えなのではないだろうか。
結論、このようなことでお悩みの方は多いです。
そして、大事なのは自分自身30代で転職したいと思う気持ちが本当に甘えなのか否かを客観的に判別することです。
本記事を書いている私自身新卒で建設業界の会社に入社し、約10年をその会社で過ごした後に32歳で転職しました。
その後、34歳の頃に再度転職して今に至るわけですが、その経験から言いますと30代で仕事を辞めたいケースには甘えな場合とそうでない場合があります。
ということで今回は、30代で仕事を辞めたいけど甘えなのかと不安に思う方々に向けて、具体的に甘えの転職ってどんな中身なのかを解説していきます。
本記事の内容
- 1.30代で仕事を辞めたいときに甘えとなる3つのパターン
- 2.30代で仕事を辞めたいときに甘えとならないパターン
- 3.30代で仕事を辞めたいと思ってしまう原因
- 4.周囲を気にしても良いことはない【自分の納得感が大事】
1.30代で仕事を辞めたいときに甘えとなる3つのパターン
甘えの転職その①.転職してやりたいことがない
そうした中で、「何が不満なのかよくわからない」「転職してやりたい仕事が全く浮かばない」といったように転職観が明確になっていないのであれば、甘えの転職と言えます。
仮にその状態で転職活動するとしても、会社を辞めてからやりたいことがフワッとしている人は面接でもうまくいきません。
なぜならば、面接では「転職して何をしたいのか」を2段階くらい掘り下げられるからです。
転職観が不明確であれば、なぜ?なぜ?と転職理由を問われた時にタジタジになってしまうでしょうし、内定獲得も苦戦するでしょう。
甘えの転職その②.計画性がない転職
結論、貯金がなくて生活費が必要なのに、なんとなく今の会社が嫌だから会社を辞めて転職活動をするのは甘えの転職です。
こうなると貯金を切り崩して転職活動しなくてはなりませんし、会社を辞めているという事実があるだけで企業から見ると応募者に対して優位に立てます。
まぁ転職先くらいすぐに決まるだろう
そう思っていたとしても、大前提として会社を辞めてから転職活動するのは在籍中の転職活動よりも不利となりますので、想定以上に内定獲得までに時間を要する可能性は十分あります。
貯金を切り崩す時間が長ければ長いほど余裕がなくなり、妥協して内定先を選んでしまうリスクが高まるでしょう。
転職活動で大事なのは「転職活動が長引いても今の会社でしばらくは働ける」という精神的な安定です。
そのような安定を捨てて、「なんとかなる」と見切り発車した転職は自分の首を絞めかねないですし、甘えの転職と言えるでしょう。
なお、こういった計画性のない人ほど、家族の同意を得ることなく転職活動をしてしまい、最終的に家族から反対されて内定辞退することになります。
妻から転職を反対される現象は通称「嫁ブロック」と言われており、嫁ブロックが起こる要因や対処法については転職を阻む嫁ブロックの原因と対処法を転職経験者が解説!【誠意と覚悟を見せろ】という記事で解説しております。
興味があれば是非ともご覧ください。
甘えの転職その③.自己分析ができていない
結論、自己分析が十分にできていて「今の仕事は自分には合っていない」と考えられるならば、30代の転職は甘えではないと思います。
よく、転職経験のない人が
仕事を選ぶなんて甘えだ!仕事があるだけありがたいと思わなくちゃダメだぞ!
と言いますけど、この意見は無視でOKです。
私もそうなのですが、人間には得意なこともあれば不得意なことも多いです。
自分に合っていない仕事を長く続けることは会社にとっても望ましくないですし、もちろんあなたにとっても良くありません。
自分に合った仕事ができれば会社の利益にも貢献できるでしょうし、あなたの自己肯定感も高まってWinWinと言えます。
そのためには自分の転職軸を決めることがとても大事です。
「何をしたいのか」という転職軸がない状態で仮に内定を獲得できたとしても、入社後に「こんなはずじゃなかった・・・」というミスマッチを起こしてしまう可能性が高いでしょう。
・なぜ今の会社に入社したのか
・なぜ新卒入社した会社を選んだのか
・なぜ今会社を辞めたいと思っているのか
・会社を辞めた後にやりたい仕事は何なのか、どんな業界なのか
などを徹底的に自問自答していきましょう。
なお、私の場合は新卒入社した建設業界の会社が本当にブラックすぎて、10年が経過する頃に精神的にも肉体的にも疲れ切ってしまい転職を決断しました。
いわゆるネガティブな転職理由だったんですけど、言い換えると「ワークライフバランスを整えたい」「新しい分野仕事を経験したい」というポジティブな願いでもありました。
結論、どんなネガティブな理由も言い換えればポジティブになります。
ですので、例えば「残業が多すぎる」とか「休みが少なすぎる」といったネガティブな転職理由だったとしても、甘えなのかな?と落ち込む必要はありません。
繰り返しになりますが、大事なのは自己分析をしたかどうかです。その1点だけを考えて転職するかしないかを考えていきましょう。
なお、建設業界ってそんなにキツいの?という疑問をお持ちの方には建設業界はおかしい!業界で10年勤めた筆者が語る業界の闇【恫喝・説教】という記事で詳しく解説しておりますので是非ともご覧ください。
2.30代で仕事を辞めたいときに甘えとならないパターン
結論、上述の通りで転職理由が明確なのであれば甘えにはならないです。
そして、よくある転職理由を列挙するとこんな感じ。
<30代でよくある転職理由>
- 給料を上げたい
- 残業が多い
- 管理職になる魅力がない
- 仕事の責任と給与が見合っていない
- 会社の方針が合わない
- 会社の将来性が不安
- 転勤が多い
- 尊敬できる上司や同僚がいない
- 他にやりたい仕事ができた
- 仕事が面白くない、スキルアップできない など
繰り返しですけど、上記のように転職理由が自分の中で明確なのであれば、それは甘えではなく会社を辞めるれっきとした理由になります。
こんな理由で辞めても良いのかな?と不安に感じるかもしれませんけど、そう思った自分の気持ちを素直に受け止めるのが良いと思いますよ。
自分が悩み抜いて仕事を辞めたいと思うならどんな理由でも甘えではない
大前提として、仕事を辞めたい理由なんて人によって違います。
転職して給料をひたすら上げたいハングリー精神の塊みたいな人もいれば、給料はそこそこで良いから程よく働いて自分の時間を大切にしたい人もいるわけです。
そう。大事なのは、会社を辞めたいと思う前に、本当に自分自身で悩み抜いた結果なのかということ。
そのうえで出した結論が「会社を辞めたい」であるのなら、その気持は決して甘えではありませんので自分の気持ちを大事にしてくださいね。
そして、時々60代Overの終身雇用世代や古い体質の会社に染まっている人達が「会社を辞めるなんて裏切り」とか「転職するなんて我慢が足りない」と言ってきたりしますけど、結論気にする必要なしです。
そもそも、会社があなたにとって満足できる仕事環境を永久に提供してくれる保証なんてどこにもありませんし、会社に居続けても劇的に働き方や社風などが変わる可能性は低いですからね。
なお、会社を辞めるのは裏切りなのか?という点については【結論気にするな】会社を辞めるときに裏切り者扱いされた場合の思考法とはという記事で解説しておりますので、是非ともご覧ください。
人間関係が原因の転職はハラスメントの見極めが大事
転職理由で上位に位置づけされるのが上司や同僚との人間関係でしょう。
マジメな人ほど、人間関係が原因の転職なんて甘えだと思ってしまいがちです。
確かに、どんな会社でも自分と合う人もいれば合わない人もいるワケなので、人間関係が原因の転職を「甘えじゃないか?」と思う気持ちは抱いてしまうでしょう。
もちろん、通常のケースはその通りなのですが、「人格否定」「暴力」「無視される」「自分だけ明らかに業務量が多い」などのハラスメント行為を受けているのであれば、それは正当な転職理由となります。
ですので、やはり大事なのは自分の境遇を客観視することです。
ただ、自分自身のことを客観視できる人はそう多くありません。ですので、可能な限り第三者に自分の境遇を相談して判断してもらうことでしょう。
なお、転職活動の相談を誰にするかについては【結論元同僚に相談せよ】転職の相談は誰にしたら良い?とお悩みの方へという記事で詳しく解説しております。こちらも興味がありましたら是非ともご覧ください。
転職は人生を変化させるための手段
結論、転職はてっとり早く職場環境を改善させる手段だと思うんですよね。大げさに言うと、人生を変えるきっかけとなる行動なわけです。
そう考えると、転職が甘えなんて理屈は意味不明でして、むしろ会社にしがみついている人のほうがよっぽど現状に甘えていると言えます。
私自身、転職のたびにいわゆる人気企業へ移っていますけど、転職のたびに周囲に尊敬できる人が増えているのを実感しています。
また、それだけでなく待遇や働き方も含めて多くのことが改善したと実感していますし、そういった環境を勝ち取れたのも、リスクを承知で転職を決断したおかげだと思っているんですよね。
結論、転職を甘えだと言ってくる人ほど転職の経験がなかったりするものなので、繰り返しですけどそんな戯言は気にしないようにしましょう。
3.30代で仕事を辞めたいと思ってしまう原因
結論、30代で会社を辞めたいと思う人は多いです。
なぜならば、30代になると否が応でも自分がその会社で働き続けた未来が現実的になるから。
若い時は出世なんて気にせずガムシャラに働いていればそれでよかったかもしれませんが、30代になると出世などの将来がある程度見えてきます。
また、30代ではある程度の実力が求められますので、実力のない30代は上司や他社からも冷ややかな目で見られていくでしょう。
加えて、30代になると環境変化が起こりやすい年代もあるので、ふとした瞬間に
私はこのままで良いのだろうか
と自分の将来を考える時期がやってくるワケです。
改めて30代で会社を辞めたくなる理由を整理するとこんな感じ。
<30代で会社を辞めたいと思う理由>
- 結婚、出産、育児、住宅購入、転勤などのライフスタイルに関わるイベントが起きる
- 今の会社で働き続けた場合の自分の将来に限界を感じてしまう
- 様々な不満や不安を抱え、年齢的に最後のチャンスという焦りが生まれる など
30代になると家庭を持つ人も多いですし、家庭を持っていなかったとしても40代や50代の自分を意識することになりますので、否が応でも将来について真剣に現実視しなければならなくなるんですよね。
さらには、30代という年齢は決して若くはありませんので、「会社辞めたいな」と思った時には心理的に後がない状態になります。
そういった問題に直面した結果、「このまま今の会社で仕事を続けてもジリ貧なのであれば、転職をして環境改善に賭けてみよう!」という人が多いのでしょう。
なお、30代で仕事を辞めて転職したい要因については【実体験】30代で疲れた・仕事を辞めたいと思ってしまう理由5つと対処法を解説という記事で解説しております。興味があれば是非ともご覧ください。
4.周囲を気にしても良いことはない【自分の納得感が大事】
結論、転職に関する価値観は人それぞれなので、他人の言うことを過剰に気にする必要はないです。
私の場合、最初の転職は10年間働いたうえでの転職だったので、割と周囲も転職に肯定的でした。
けれど、その2年後に2回目の転職をしたときは結構周囲に「また転職するの?」とか「我慢が足りないんじゃない?」とか「会社に骨を埋める気持ちでやらないとダメだ」などと言われたものです。
繰り返しですけど、私自身の最初の転職は完全に逃げの転職でした。
けれど、2回目の転職は完全にキャリアアップのための転職であり、圧倒的に2回目の転職のほうがポジティブな気持ちで転職を決めたわけなので、周囲のネガティブな反応が悲しかったんですよね。
ただ、周りがそんな反応でも、自分自身は納得したうえでの決断だったので後悔はありませんし、むしろ上述の通り転職して本当に良かったと思っています。
繰り返しですけど、結局他人は他人であって仕事をするのは自分自身です。
会社で働く期間が数か月だろうが1年だろうが3年だろうが、それで良しと判断するのは外野ではありません。あなた自身です。
自分が納得できる転職なのであれば、周囲の目を気にする必要はないと思いますので、周囲の反応が仮にネガティブであったとしても自分の決断に自信を持ってください。
おわりに。
ということで、30代の転職は甘えなのか?という疑問に関するまとめ記事でした。
日本は今でも転職に対してマイナスに考える傾向があります。
特に短期の離職に関してはマイナスに考える傾向がありますけど、上述の通り大事なのは自分自身が納得感を感じているかどうかという点です。
転職は現状を変えるための勇気ある行動であり、そこには甘えなんてものが存在する余地は本来ありません。
ただ、甘えの転職だとみなされるケースもあるワケなので、その事例に合致しないことを確認しつつ自分自身納得して転職活動に踏み切って頂ければと思います。
今回は以上です。