今の会社は転勤が多く、行き先も全国どこでもあり得るので、その点はイマイチだと思っている。
友人がいたり、住むのに便利な場所ならまだしも、縁もゆかりもない場所への転勤は正直嫌だ。転勤した人って現実をどのように受け止めているんだろうか。
こんなことを考えてはいませんか?
結論、大企業になればなるほど全国規模で事業展開しており、さらにはグローバル化も進んでいるため世界規模で転勤の可能性は高まっていきます。
人気企業に苦労して入ったは良いものの、転勤リスクが高くなるという点はサラリーマンの辛いところであり、ある意味宿命と言っても過言ではありません。
そして、私は過去に今の妻と婚約した翌日に転勤を前提とした地方への長期出張を命じられた経験があります。
今はなんとか家族のもとに戻ってこれたわけなのですが、辞令を受けたときは「マジでこの先どうしよう・・・」と夜も眠れぬ程に思い悩んだものです。
そして、そんな経験を経て感じるのは「転勤という制度はもはや時代遅れ」だということ。
今回は、そんな私が全国転勤を採用している企業で働くリスクを中心にに私見を述べていきます。
本記事の内容
- 1.全国転勤という制度は意味不明であり時代遅れである理由
- 2.転勤のメリットとデメリット
- 3.転勤は日本独自の制度であり、共働き世帯には不適
- 4.転勤がない・少ない会社4選
- 5.転勤の多い会社・職種
1.全国転勤という制度は意味不明であり時代遅れである理由
結論、転勤という制度は時代遅れだというのが私の持論です。
エン・ジャパンが1万人を対象に集計した「転勤」に関する意識調査」によると、約6割の人が「転勤は退職のキッカケになる」と回答しています。
もちろん、転勤を命じられた瞬間に転職を決心するケースはこれよりも少ないとは思いますが、6割のビジネスマンが「転勤をきっかけに将来を見直す」ということになります。
そして、転勤をきっかけに退職を検討するケースは具体例で言うとこんな感じ。
<転勤を命じられて退職を検討するケース>
- 家族の体調が悪く、そばにいないと心配であるため
- 介護が必要であるため
- 夫婦共働きで子育てをしており、1オペは困難
- そもそも転勤先の場所が嫌すぎる
- 会社に魅力がさほどなく、転勤するくらいなら会社を辞めようと決心した
- 家を買ったばかりで、離れるのが惜しい など
まぁ、そうだよね。って感じですね。
また、大前提として人間は時間とともに価値観が変わっていきます。
実際私がそうなのですが、新卒入社する時は「色々な場所に住めるワケだし、転勤があっても全然OK」と思っていました。
ただ、結婚して子供も生まれ、家を買ってしまった今では「転勤なんて絶対嫌だ」と思っています。
転勤にもメリットはあるワケですが、大前提として「会社が決めたどこかの場所」と「自分で選択できる場所」の2つから住む場所を選びなさいと言われたら100人中100人が後者を選ぶと思うんですよね。
これこそがまさに本質だと思ってまして、意にそぐわない転勤というのは多様性が重視される今の現代社会で時代遅れだと思いますね。
また、もしも転勤が嫌で仕事を辞めたいと感じているならば、転勤が嫌で会社を辞めたい。そんなあなたへ転職する前のチェックポイントを解説!という記事で辞める前に確認しておくべき項目をまとめておりますので、是非ともご覧ください。
リモートワークの定着により「どこでも仕事ができる」価値観が普及
2020年以降、新型コロナウイルスが猛威を奮った影響から、急速に世の中へリモートワークが普及しました。
2023年に差し掛かり、対面の仕事を基本に戻す企業もあれば、リモートワークを継続していく企業もあります。
一つ言えるのは、世の中に「在宅勤務」や「シェアオフィス勤務」など、場所を選ばない働き方が浸透したことです。
リモートワークはコミュニケーションが難しいデメリットもありますが、通勤のストレスがなく自宅の慣れた空間で仕事ができる点は働き手にとって魅力ある制度です。
この仕組みが世の中に浸透したことで、IT企業を中心に、リモートワークができる業態はこれから人気が高まっていくでしょう。
そうした価値観が普及する中、サービス業や建設業など、対面で仕事を行う業態もあります。
それ自体は仕方ないと言えますが、世の中が柔軟な働き方を進めていく一方で、居住地すら会社事情で変わってしまう全国転勤制度は、相対的に時代遅れと思われるのは至極当然と言えます。
転職しなくても成長はできる
転勤肯定派の意見としてよくあるのが、様々な職場を経験することでキャリアアップや成長を遂げられるというものです。
この意見には私も同感で、同じ部署でずっと働き続けるよりも多くの部署を経験したほうが成長できると思います。
だからこそ、大企業では数年おきにジョブローテーションの異動をする会社が多いワケです。
ただ、じゃあ転勤しなければ成長できないかと言われると決してそんなことはありません。
転勤せずとも毎年のように新しい経験を積める職場は世の中たくさんありますし、何なら転職をすると転勤した以上の経験値が積めると過去2回転職してきた私は感じています。
ですので、転勤=キャリアアップの手段という考えは、全国転勤という制度を正当化するための主張として認識しておくのが良いと思いますね。
転職が当たり前の時代に転勤制度は合わない
結論、今は一昔前と違って個人が働く環境を選べる時代であり、会社に尽くしてしがみついていく時代ではありません。
なぜならば、終身雇用制度はもう崩壊しているから。
基本的に会社も狙いがあって転勤を命じているのに、それを引き換えに社員が会社を辞めてしまうのは企業にとってもリスクですよね。
ただ、上述の通り転勤は多くの人にとってネガティブ要因であるため、いざ転勤を命じられた際には「転勤するくらいなら転職するか」と思ってしまいかねません。
時代の変化に伴う上記のような価値観の変化もあり、もはや転勤は時代遅れの制度になってしまっているわけです。
そのため、昨今ではいくつかの企業で転勤を見直す動きが少しずつ出始めていまして、具体例をいくつか紹介します。
NTTグループ:「リモートスタンダード」の運用を2022年7月1日より開始
NTTグループは、国内の主要グループ※各社を対象に、リモートワークを基本とする「リモートスタンダード組織」を2022年7月より設置しました。
※NTT、NTT東日本、NTT西日本、 NTTドコモ、 NTTコミュニケーションズ、NTTコムウェア、 NTTデータ、 NTTアーバンソリューションズ、NTTファイナンス 等
<NTTグループ リモートスタンダードの概要>
- 勤務場所は「社員の自宅」とする(会社への通勤圏に居住する必要は無し)
- リモートワークと出社のハイブリッドワークを前提(出社時の交通費は支給)
- 社員本人の希望や業務内容に応じ、個人単位での適用や適用除外も可能
2022年6月24日NTTプレスリリース「リモートワークを基本とする新たな働き方の導入について」より
ちなみに、運用当初で該当の組織は約5割だそうです。
今後は、ますますこの割合が拡充されていくことでしょう。
東京海上日動火災:同意ない転勤を撤廃へ
2022年7月、損害保険大手の東京海上日動火災は、社員が同意しない引っ越しを伴う転勤を2026年までに廃止する方針を固めたそうで、対象は転勤の可能性がある「グローバルコース」に所属する社員6000人とのことです。
具体的には各年度の初めに転勤可否および勤務地の希望やポストを詳細に確認したうえで異動先を決めるとのこと。
新卒や中途の採用を強化する狙いがあるようですね。
富士通:単身赴任者の数を削減
大手Slerの富士通は、2020年の7月に「単身赴任の解消を目的に、配属地から離れた場所に住むことを認める方針」を発表しました。
遠隔勤務のガイドラインに基づいて上司が可否を判断する仕組みであり、制度開始前は約1900人が単身赴任をしていたが、約500人が解消したようです。
また、同社は自治体向けの事業を行っている背景から、大分県と地方創生の包括協定を結んでいます。
その関係もあり、大分県への移住に関しては家族事情がなくとも認められているようです。
転勤のある会社に嫌気が指して転職を検討する際の注意点
入社した頃は特に意識していなかったけど、人間価値観は変わるもの。
上述の通り、転勤は退職に直結するのは事実ですが、大事なのはその会社自体が見切りを付けて辞めたほうがよい環境なのかです。
そして、この見極め方については見切りをつけた方がいい会社の特徴11選と在籍リスク【抜け出すための行動も】という記事で解説しておりますので、転勤のある会社に嫌気が指している方は是非ともチェックください。
また、そもそも論として転勤以外にも業界がブラックであるなど、避けたほうが良い業界は存在します。
その具体的な中身については【2022年】転職しないほうがいい11業界と転職したほうが良い業界を調査!という記事で解説しておりますので、興味があれば是非ともご覧ください。
2.転勤のメリットとデメリット
転勤のメリット
結論、転勤のメリットはこんな感じ。
転勤のメリット
■社内の人脈が広がる
■業務範囲が広がる
■新しい仕事に挑戦できる
■自分の判断では絶対に住むことのなかった土地に住める
これについては、エン・ジャパンの調査結果でも下記のように触れられています。
転勤経験がある方に、転勤してよかったことを伺ったところ、トップ3は「人間関係が広がった」(55%)、「自身の能力が向上した」(39%)、「業務範囲が広がった」(37%)でした。年代別で5ポイント以上差が出たのは、「人間関係が広がった」(20代:56%、30代:59%、40代以上:54%)、「昇進・昇給した」(同:19%、23%、24%)、男女別で5ポイント以上差が出たのは「人間関係が広がった」(男性:54%、女性:60%)でした。
エン・ジャパン「転勤」に関する意識調査」より引用
メリットについては納得感がありますよね。けれど、社内人脈を広げたとしても会社を辞めてしまえば何の役にも立ちません。
今や転職が当たり前の時代になっているので、今の会社で勤め上げる覚悟がないと転勤の恩恵は受けにくいとも言えます。
また、一般的にデメリットとされる住む場所が会社都合で決まってしまうという点は、メリットになる可能性があります。
実際、私は過去に長期出張で「こんな場所絶対に住むことない」と思っていた地域に住むことになり、今となればその場所に住むことができたことをポジティブに捉えています。
様々な地域に住むことで会話の引き出しも増えますし、特に40代以上のビジネスマンは転勤を経験してきた人たちも多いのが実態です。
そのため、「自分も転勤したことがある」という事実が管理職級のビジネスマンとのコミュニケーションに役立つ可能性はあるでしょう。
また、色々な場所に住むことで客観的に居住地の良さや悪いところを評価できるようになるでしょう。
その結果、自分の老後の居住地を決めるなど、人生設計に大きく役立つ可能性があります。
結局は合う・合わないという話になってしまいますが、転勤が合う人も多いとは思いますね。
転勤のデメリット
そして、転勤のデメリットについてはこんな感じ。
転勤のデメリット
■住まいの場所を会社の人事に左右される
■ライフプランが狂う
■転勤すると人間関係がリセットされる
デメリットに関してはいわずもがなって感じですね。
やはり、メリットに対してデメリットが大きすぎると私は思いますね。
住まいの場所を会社の人事に左右される
会社から転勤を命じられれば縁もゆかりもない場所であろうが基本的に拒否権はありません。
転勤を断ると何かしらのペナルティを受けることが多いので、リスクなく転勤を断るのは困難でしょう。
住む場所って当然ですけど重要ですよね。
私が新卒入社した会社では、オフィスから通勤に1.5時間要する場所にしか独身寮がありませんでしたけど、本音を言うならばもう少し近い場所で住むところを選びたかったです。
転勤をしてしまうと、会社の住所を拠点として住む場所を限定されてしまいます。
会社の住所が気に入った場所ならばまだしも、そうなるとは全く限りませんので、住む場所を限定されるのは転勤の大きなデメリットと言えるでしょう。
ライフプランが狂う
結論、ライフプランが狂う点が転勤の最も大きいデメリットだと思います。
独身ならば自分だけが嫌な思いをするだけですが、家族同伴で転勤するなら家族にも引っ越しのストレスを強いることになります。
もちろん、上述のように転勤がいい効果をもたらして、「意外と知らない土地で住むのも良かった」と思える人もいるでしょう。
家族総出で引っ越しができる世帯は良いのですが、「介護」や「子供が生まれたばかり」など、プライベートな事情で「今は住む場所を変えられない・・・」という人にとっては転勤は死活問題です。
アート引越センターが2023年1月27日に発行したリリースによると、1999年の74%に比べて2023年では「会社都合の転勤は」23.7%下がって50.3%でした。
とはいえ、半数程度の転勤が会社都合であり、個人の事情を完全に汲み取ってはくれない点は大きなリスクと言えます。
さらには、会社の命令であるにも関わらず、単身赴任の費用など金銭的負担を余儀なくされる可能性があります。
私が新卒で入社した会社は全国転勤ありの会社でしたが、家族を残して単身赴任をした場合であっても、単身で住む賃貸物件は会社が全額負担をしてくれませんでした。
会社の命令にも関わらず、個人に負担を強いられる点については結構不満の声が大きかったですね。
また、全国転勤がある会社で勤めていると、マイホームを持ちたくてもなかなか持てない人も多いでしょう。
会社からすると、経験を積んでどこでも活躍できる人材は30代〜40代に多いものですが、その世代はちょうど家族を持って家を買うタイミングと重なるのも事実です。
そうしたことから、家を買った途端に単身赴任になるというのはよくある話ですし、折角大金を払って買ったマイホームにほとんど住むことができないというのは転勤のデメリットと言えます。
ですので、転勤のある会社でマイホームを買う人は単身赴任で働く覚悟が伴わないと購入に踏み切るのは難しいでしょう。
独身であれば、恋人と離れ離れになりますので、その結果お互いに孤独を感じることになるでしょうし、別れを選択する人も多いでしょう。
結婚というのは人生の一大イベントであり、同時に大きく人生を左右するものです。
そんな個人の人生を左右するのが転勤であり、実際にパートナーが転勤族だと結婚を躊躇う人も多いでしょう。
このように、転勤がきっかけでライフプランが狂う例を挙げればキリがありませんね。
転勤すると人間関係がリセットされる
私自身は転勤の経験がなくて約8か月の長期出張経験しかありませんけど、それでも人間関係を一から作るストレスは大きかったですし、大変な思いをしました。
こういったストレスは転職をした場合にはもっと強く感じるものですが、転職と違うのは「別れの辛さ」を味わう点でしょう。
もともと働いていた部署が居心地が良かったり、心から好きな職場だったとしても、上述の通り会社都合で転勤に至るケースは多いです。
なお、長期出張の辛いところは仕事で長期出張に臨むあなたへ。つらいことやメリットを経験者が3つ紹介しますという記事で解説しておりますので、興味があれば是非ともご覧ください。
また、プライベートでも転勤した先には友人がいなかったので、休日の過ごし方がわからなかったりもしましたね。
私は比較的1人の時間が苦にならないので大きなデメリットだと感じませんでしたが、もともと住んでいた場所に大親友がいたなど、「その地域だからこその休日の楽しみ」が失われる人にとっては極めて苦しい思いをすることになるでしょう。
3.転勤は日本独自の制度であり、共働き世帯には不適
結論、転勤の制度自体日本独自のものです。
例えば、アメリカでは勤務地や職種などを決めて雇用契約を結ぶ「ジョブ型」であり、転勤者は希望者のみとするのが一般的です。
そして、何より家族を大切にする文化があります。
諸外国からすると、家族の有無に関わらず全国転勤を当然のように受け入れる日本人はクレイジーだと思われているかもしれませんね。
また、厚生労働省が発行している「共働き等世帯数の年次推移」によると、2019年までに共働き世帯は右肩上がりで増加しています。
夫もしくは妻の転勤って、共働き世帯にとっては死活問題ですよね。
なぜならば、子供がいる世帯ですと、仕事を続けてワンオペすることができないため、パートナーを退職させる要因にもなりえるからです。
とはいえ、全国転勤を前提とする会社でも、エリア限定職など、「大手でありながらエリアを限定する」制度を採っている会社は多いです。
ただ、これにはデメリットがあって、年収が転勤ありの場合と比べて落ちます。
どの程度差異があるかは会社によって異なりますが、過去に私が勤めていた会社では、年収が1〜2割程度落ちる給与体系でした。
転勤を避けたい気持ちはあるものの、給料がもの凄く高いワケでもなかったので「年収を下げてまで転勤リスクを抑える」人は少なかったですね。
また、全国転勤のある会社ほど、一度地方の支店や支社の経験を経てから出世するパターンは多いです。
そういった意味からも、転勤のある会社で転勤しない制度を選択すると、出世への影響があるかもしれません。
近年では、転勤を良しとする根性論も少数派となり、合理的かつ柔軟な働き方を推奨する動きにシフトしつつありますが、日本ではまだまだ根性論を正義とするような会社も多いのが事実です。
なお、根性論を推奨する会社のまずいところについては【ブラック】根性論や精神論を押し付けてくる会社はヤバい!事例5選をご紹介という記事で解説しております。興味があれば是非ともご覧ください。
4.転勤がない・少ない会社
では、転勤のない会社ってどんな会社なのでしょうか。結論、転勤のない会社はそれなりにあります。では、早速みていきましょう。
転勤のない・少ない会社①.地元企業
まずは、事業所が特定の地域限定である地元企業は基本的には転勤がない会社がほとんどです。
けれど、もちろん事業所間の異動による通勤時間の変動はありますので注意してください。
加えて、一般的には転勤ありの会社と比べて地域密着型の企業は年収が低くなりがちです。
ですので、給料の上がり具合がどの程度なのかは抑えておくべきポイントと言えます。
転勤のない・少ない会社②.インフラ企業
ガスや電力などのインフラ企業は、会社の冠に○○電力、○○ガスという地名がついていることから、転勤のリスクは低いです。
加えて、【多い?少ない?】自分の収入ってどのくらい?あらゆる観点で平均年収を調査!という記事でも紹介しておりますが、ガス電力系の仕事は平均年収800万超えの高給な業界ですので、転勤の頻度を考慮すると非常に魅力的な業界と言えますね。
転勤のない・少ない会社③.コンサル企業
コンサル企業は事業所が東名阪だけにしかなかったりすることが多いので、転勤リスクの低い会社が多いです。これは、客先の事業所へ常駐することが多い業務体系が影響しているのでしょうね。
ちなみに、コンサル企業をいくつか抜粋した結果はこんな感じ。
<コンサル企業の事業所>
- 野村総合研究所:東京、大阪、中部、福岡、札幌
- Pwcコンサルティング:東京、大阪、中部、福岡
- KPMGコンサルティング:東京、大阪、中部
この結果から見ても、コンサル企業で働く=転勤リスクが低いと言えるでしょう。
ちなみに、コンサルと聞くと華やかに聞こえますが、仕事の実態が「社員がやりたくないような雑務ばかり」をやらされている場合は注意が必要です。
詳細は、【スキルなし】客先常駐の仕事はやめとけと思う5つの理由を解説します【卑屈化】という記事で解説しておりますので、ぜひご覧ください。
転勤のない・少ない会社④.NTTグループ
上述の通り、NTTグループは既にリモートスタンダードの運用を開始しています。
なお、NTTは2021年9月28日のプレスリリースにて、NTTグループ社員の転勤や単身赴任を原則廃止する方向で働き方の見直しを図ると発表しました。
この、NTTの発表を受け、柔軟な働き方を提案するIT企業サイボウズの青野慶久社長は自身のTwitterに「素晴らしい!同意のない強制転勤をなくしましょう」と投稿しています。
ちなみに、この投稿は2022年1月4日現在で395件の「いいね!」がついており、現代社会において「転勤なし」のポジティブさを表していると言えるでしょう。
5.転勤の多い会社・職種
これまでは転勤の少ない会社をピックアップしてきましたが、逆に転勤の多い会社はどのような会社なのでしょうか。ということでみていきましょう。
転勤の多い会社①.金融業界
結論、金融系の会社は転勤族の代名詞と言っても過言ではありません。具体的には、銀行、証券会社、保険会社などが該当します。
キャリタス就活記事によると、金融業界は2〜3年ペースで異動するのが一般的のようです。本業界は職種によらず転勤の頻度が多い業界であるということは抑えておいたほうが良いでしょう。
転勤の多い会社②.商社
一言で商社と言っても総合商社と専門商社があるのですが、両方共に転勤はあり、一般的には転勤頻度が3〜5年と言われています。
また、商社の特徴として海外への転勤頻度が高めであることは知っておくと良いでしょう。
その対価として、商社の年収や海外赴任手当は莫大らしいのですが、転勤を避けたい人にとっては商社への転職や就職は避けたほうが無難と言えます。
転勤の多い職種①.営業
今度はもう少し掘り下げて、職種単位で転勤の多い仕事をみていきます。結論、営業職はどんな会社であっても転勤の可能性が高くなります。
なぜならば、営業という仕事はどんな事業所でも需要があるから。
企画、経理、総務、人事などのバックオフィス系は経営陣に近い本社機構に事業所を構えるのが一般的ですよね。これは、そのほうが経営の効率が良いから。
同じ理由で、研究開発や工場の社員は研究所や工場で仕事をすることになります。
一方、営業という仕事はどんな場所でも必要とされているし、場所を選ばずにできる仕事でもあります。そのため、営業という仕事をしているうちは転勤リスクは比較的高めになると言えるでしょう。
転勤の多い職種②.施工管理
上述した営業と同じような理由で、建設業界の施工管理も転勤の頻度は高めです。なぜならば、建設現場は日本全国にあるから。
ちなみに、施工管理の場合は転勤とは無関係に、そもそも圧倒的にキツいのでおすすめしません。
というか、建設業界自体が圧倒的に理不尽かつキツい業界ですので、心から建設業にやりがいを感じられないと長続きしにくいです。
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なお、施工管理という仕事の概要は「施工管理はやめとけ」の理由6つ。建設業界で10年働いた私がヤバい実態を解説という記事でまとめておりますので、興味があればぜひご覧ください。
とっても辛くて地獄のような仕事ですが、忍耐力を培うという意味では経験してよかったと思える仕事でしたね。
おわりに。
ということで、転勤という制度が時代遅れであるというまとめ記事でした。
転勤にもメリットはあるわけですが、それ以上にデメリットのほうが大きいので、これから転職や就職をされる方は転勤リスクと仕事内容や年収などを天秤にかけた企業選択をすることを強くオススメします。
一番勿体ないのは、転勤の辞令を命じられた瞬間に会社を辞めてしまうことです。
このケースは実際問題結構多いとは思うのですが、辞令が出てから実際に異動するまでに転職しなければならないという時間上の制約があります。
状況によっては会社を辞めてからの転職活動になってしまう可能性もあり、そうなると企業に足元を見られるなど、転職活動にも支障が出てしまうので可能な限り避けるのが望ましいです。
そういった意味で言うと、「転勤を命じられたら会社を辞めようと思う」くらいの感覚って結構危ない考えだと思いますし、それであれば今から転職を検討しても良い気がしますね。
今回は以上です。