転職の求人では「将来的に転勤あり」という要件も少なくはありません。
巨大グループであるNTTが2021年9月のプレスリリースで、転勤制度の原則廃止を発表して賞賛されていることなどから、徐々に転勤自体が減少していくのでしょうが、まだまだ転勤のある求人はとても多いです。
特に、人気のある大企業になればなるほど転勤リスクも比例して高くなっていくので悩ましいもの。
ちなみに、エン・ジャパンが1万人を対象に集計した「転勤」に関する意識調査」によると、約6割の人が「転勤は退職のキッカケになる」と回答しています。
企業も、転勤に関する価値観が応募者とズレていると、せっかく入社してもらっても転勤を命じた途端に社員が退職するという事態を招いてしまいますので、面接で転勤の可否について質問してくるわけですね。
なお、私は過去に2回転職をしてきました。その中で、転勤可否についても質問された経験が何回もあります。
正直「転勤したくない・・・」けれど、その通りに回答しても良いの?という不安な気持ちを抱えている人も多いことでしょう。
ということで今回は、転勤可否に関して質問された場合の受け答え方法を実体験をもとに解説していきます。
本記事の内容
- 1.企業が転勤可否を面接で質問してくる理由
- 2.面接で転勤可否を質問された場合の受け答え
- 3.転勤可否を質問される人は評価されている可能性あり
1.企業が転勤可否を面接で質問してくる理由
大前提として、企業が転勤可否の質問をしてくるのは単純明快で「その企業が転勤のある会社」だからです。
さらに言うならば、転勤のある会社は求人欄に「転勤あり」とか「将来的には転勤の可能性があります」といった、転勤有無についての情報を書いてくれていますので、そもそも論として面接で転勤に関する質問をされた際に
えっ?転勤の可能性があるんですか?
みたいなリアクションは一発NGと考えたほうが良いです。
企業からすると、「いやいや。。求人票に書いてあるでしょ。そんな大事なことにも目を通してないの?」といった感じで、志望度が低いと思われてしまうからです。
企業は退職リスクを懸念している
上述の通り、転勤は企業側にもリスクを伴います。ひと昔であれば、「これは業務命令だ!」と強気に出れたかもしれませんが、最近では転職が当たり前になってきているので「じゃあ辞めます」と言われかねないわけです。
特に、20代の若手ではこの傾向が顕著でしょうね。実際、転勤がきっかけで退職した人を何人も知っています。
一方で、じゃあ30代Overなら大丈夫なのかと言われると、必ずしもそうではありません。30代になると結婚している人の比率が高まりますし、妻や子供と生活しているとなると、自分一人の一存で転勤可否を判断できないこともあるからです。
実際、生活環境が変わってしまうというのは個人にとっては一大事ですよね。それが故に転勤の話を持ち掛けられれば退職を考える人もいるわけですね。
当たり前ですけど、せっかく入社してもらった社員が退職してしまうのは企業にとっては大きな痛手になります。だからこそ、入社前の事前段階で「転勤があるかもしれないけど大丈夫?」という点を確認するわけです。
2.面接で転勤可否を質問された場合の受け答え
結論、大きな事情がない限りは「転勤しても問題ありません」と答えておきましょう。
なぜならば、転勤の有無は求人票に書いてあるのだから。
事情があるのならきちんと説明しておいたほうが良い
もちろん、人によっては「親の介護」「子育てをするために数年は共働きでないと厳しい」「パートナーがメンタル面で病気を患っている」といったように、将来は転勤できるかもしれないが、今すぐの転勤は難しい場合もあるでしょう。
こういった事情があるのなら、隠して内定をもらうよりもきちんと事情を説明しておいたほうが良いです。
その結果、転勤できる他の応募者よりも若干不利にはなるかもしれませんが、納得感ある回答であれば大きな不利にはならないでしょうし、誠実さを伝えるという意味ではかえってプラスに働くかもしれません。
企業も、転職で入社させた中途採用者をいきなり1,2年で転勤させることは少ないでしょうし、転勤のある会社だといっても、人によっては転勤がない可能性だってあります。
転勤頻度は会社や部署によっても異なりますし、あくまで可能性が0ではないから念のため確認しているだけのケースもありますので、受ける会社によってはそこまで神経質になる必要もないとも言えるでしょう。
NGなのは曖昧な受け答えをしてしまうこと
企業に自分の事情を伝えたとしても、いざ転勤を命じられた場合は拒否権はありません。受け答えはYesしか基本的にはなく、Noならば退職になります。
そのため、面接では覚悟を持って明確な回答を心掛けましょう。
転勤はしたくないけど、はっきり言うのは印象が悪くなるかも・・・と思って曖昧な返答をしてしまうと、かえって印象が悪くなります。
そのため、基本的には「できます」と回答することを意識し、「今はできない事情があるけど将来的にはできると思います」という場合は、上述の通りしっかりと理由を説明していきましょう。
面接に臨む前の事前情報収集も大事
結論、転勤の頻度が気になっているのなら面接に臨む前に企業の実態について調査しておくことをおススメします。
やり方はシンプルで、一つは口コミサイトで情報を得るやり方。もう一つは転職エージェントから情報収集するやり方です。というか、併用するのが良いでしょうね。
口コミサイト
転職を過去に2回経験した私が実際に使ってみて信頼できると思ったサイトは2つ。転職会議とOpenWorkです。
これらについては、会員数も百万単位で実績のあるサービスですので、安心して活用可能だと思います。
上記のようなサイトでは実際に働いていた従業員もしくは現職の社員が書き込みをしているので、転勤頻度に関する情報も一定の信頼性があると言えるでしょう。
なお、各サービスの個別記事で評判や信頼性については詳しく紹介しております。こちらもぜひご覧ください。
■【結論オススメ】OpenWorkの評判は?実際に活用した経験者が解説します
転職エージェントの活用
転勤頻度を把握するためだけでなく、転職を成功させたいのならよく言われることですが転職エージェントを活用しましょう。
理由は、面倒な手続きをすべて代行してくれるうえに費用も0だから。忙しくて時間がない中の転職活動において、時間を有効活用する意味でも転職エージェントはうってつけのツールなのです。
転職エージェントは、企業別に担当を設けていますので、その担当から過去の面接質問項目をヒアリングできたりしますし、企業の実態もある程度リサーチできる点もメリットの一つです。
3.転勤可否を質問される人は評価されている可能性あり
これは経験側になるのですが、私の実体験では転勤可否の質問を受けた面接はすべて合格することができました。
企業からすると、面接をしている最中に「この人はダメだな」と思ったのなら突っ込んだ質問なんてきっとしませんよね。
そのため、転勤可否について質問を受けたのであれば、少なくとも面接で合格を出すか出さないかの俎上には乗っかっていると思いますね。
ちなみに、面接での合格フラグや不合格フラグはとても気になりますよね。これについては【受かる?落ちる?】面接の合格フラグと不合格フラグを紹介!【転職志望者向け】という記事で解説しておりますので、興味があればぜひご覧ください。
おわりに。
ということで、転勤可否を面接で質問されるという件についてのまとめ記事でした。
ちなみに、私は転勤という制度自体、時代の流れを考えると「どうなん?」と思ってます。その理由や、転勤がない会社ってどんな会社があるの?という疑問をお持ちの方向けに別途記事でまとめておりますのでこちらを是非ご覧ください。
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転職は内定をもらうことがゴールではなく、自分にあった会社に転職し、定着することがゴールですよね。
せっかく入社したのに転勤を命じられて退職・・・ということにならないように、転勤NGなら転勤のない会社を選択するなど、自分の気持ちにマッチした選択をおススメ致します。
ということで今回はこの辺で。
That is all