施工管理ってキツくて地獄だって噂も聞くけど、興味があるのでチャレンジしてみたい。ちなみに、施工管理で働くメリットには何があるんだろうか。
こういったことをお考えではありませんか?
本記事を書いている私は過去に建設業界で約10年働き、施工管理も経験してきました。
結論、施工管理で働くのは精神的にも肉体的にも圧倒的にキツいので、ワークライフバランスを重視する人には絶対におススメしないです。
ただ一方で、それほどまでにキツい仕事だからこそ、得られるリターンは莫大なものがあるのも事実。
ということで今回は、施工管理という仕事で働くメリットについて解説していきます。
本記事の内容
- 1.施工管理で働くメリット4選
- 2.施工管理として働くうえで持つべき心構え
- 3.施工管理に向いている人の特徴
1.施工管理で働くメリット4選
これから施工管理として働くメリットを書いていくんですけど、結論から言うと施工管理はキツいというか地獄のような仕事です。
そのため、経験上施工管理という仕事をこなしている期間はメリットを実感することはほとんどありません。
はぁ??って思ったも多いですよね。ここで、質問です。
皆さんが仕事で一番辛かった出来事を思い浮かべて振り返ってみてください。
そうすると、
あの時はきつくて仕方なかったけど、今振り返るとその辛い経験が自分を成長させてくれたよなぁ・・・
と感じる人も多いのではないでしょうか。
そう。施工管理として働くメリットはまさにそれです。辛いからこそ、それを乗り越えた時に経験が貯まっているという代物なのです。
ということで、ここからは具体的なメリットの中身について解説していきます。
ちなみに、施工管理って具体的に何がキツいの?という疑問に関しては「施工管理はやめとけ」の理由6つ。建設業界で10年働いた私がヤバい実態を解説という記事で触れていますので、興味があれば是非ともご覧ください。
施工管理で働くメリット①.仕事をやり切る姿勢が身につく
結論、施工管理という仕事にどっぷり漬かっていると、建築の工程がどんなに遅れていようが何とかして納期に間に合わす姿勢が自然と身に付きます。
私は、建設業界から異業種に転職して4年になりますけど、他の業界だと「仕様が変わったから納期が1か月ずれる」といったことは結構当たり前に行われることに最初は驚いたものです。
ぶっちゃけ、この点に関してはどう考えても建設業界の考え方がおかしいんですけど、どんなに理不尽な工程だったとしても死にものぐるいで終わらせようとする姿勢って、転職したときにめちゃくちゃ評価されるんですよね。
施工管理をやっていると、徹夜することもありますし、家に帰れないこともしばしばあります。
そう。建設業界で求められる「当たり前」の仕事ってものすごく質と量が高いんですよ。
その結果、施工管理マンというのは、一人の仕事人として「妥協せずにハードワークをこなす人材」として、バッキバキに仕上がった戦士になっていくのです。
施工管理で働くメリット②.圧倒的なストレス耐性が身につく
結論、建設業界は理不尽なんです。
お客様からの無理難題に「できません」と答えると上司にすぐさまクレームが入るなんてことはよくあることですし、下請けが奴隷のように扱われるということもあります。
繁忙期には毎日のように床で寝たり現場事務所の椅子で寝たりして身体はボロボロなのに、怒鳴られたり催促されながら仕事をするなんて、本当に鬼畜のような仕事だと思いませんか?
実際、私は建設業界から異業種に2回転職しましたけど、過去を振り返っても施工管理で感じるストレスは圧倒的でしたね。
やっぱりですね。建設業界の当たり前って世間一般からするとだいぶおかしいんですよね。
そのおかしさについては【施工管理】建設業界はおかしい!業界で10年勤めた筆者が語る業界の闇【恫喝】という記事で徹底解説しております。
建設業界で働こうかな?と思っている方は是非ともご覧ください。
ただ、建設業界で経験するであろうストレスへの耐性はリーダーや管理職に出世した際にメチャクチャ役立ちます。
会社員というのは悲しいことに出世すればするほど仕事の責任も重くなってきてストレスも多大になっていくもの。
その点、施工管理の仕事は通常の数倍ストレスを受けますので、そのプレッシャーに比べれば管理職になって感じるプレッシャーも大したことはないでしょう。
ただ、最近では管理職になりたくない。。と感じる人達が増えてきています。
ちなみに、その理由については管理職になりたくない人は8割!その理由4つと管理職にならないデメリットとはという記事で解説しておりますので、是非ともご覧ください。
施工管理で働くメリット③.圧倒的な体力が身につく
結論、どんな職場でも仕事で評価されれば評価されるほど激務になる傾向があります。
そういった環境に陥った時に、仕事上の体力がないとどんなに優秀だろうが結果を残すことはできないし、評価も落ちていってしまいます。
やっぱりですね。働き方改革と言ってますけど、何だかんだで結果を残す人はハードワークをしているものなんですよね。
ちなみに、仕事における体力の重要性に関しては【目指せ一流】ビジネスパーソンに必要なのは心技体よりも体技心【身体が資本】という記事で解説しております。こちらも是非ご覧ください。
施工管理で働くメリット④.折衝力や調整力が身につく
施工管理という仕事をしていると、職人さんや現場の所長、自社の理不尽な上司など、様々な関係者の利害関係を調整するシーンは日常茶飯事です。
加えて、緊迫感が伴った状況下でこういった利害関係の調整をしていくので、気づいたら調整力がものすごく高くなります。
立場や格上に対しての折衝経験が多いことで、自ずと折衝力が高まる点は施工管理として働くメリットと言えるでしょう。
一見地味で当たり前に思える折衝力や調整力って、仕事においては極めて重要な能力の一つです。
こういったタスク管理をはじめとした折衝力や調整力はどの会社でも使える汎用的なスキルです。
折衝力や調整力の高い施工管理経験者は仮に転職した際も企転職先から重宝される可能性が高いでしょう。
2.施工管理として働くうえで持つべき心構え
何度も言うんですけど、結論施工管理という仕事はメチャクチャキツいです。
正直、「まぁ大丈夫でしょ!」って感じの生半可な覚悟で施工管理の仕事を始めてしまうと後悔するだけだと思います。
一方、上述したメリットもあるのは事実ですけど、「メリットがあるから」といった打算的な考えで施工管理の道に進んでしまうと、遅かれ早かれ「やっぱり無理だ・・・」といった感じで後悔すると思うんですよね。
やっぱり、最終的には施工管理という仕事が好きかどうか。ここに尽きると思います。
キツい思いをするんだけど、頑張ったら建物として目に見える形で残りますし、建物を造る過程では建築という技術の結晶を目の辺りにするのも事実です。
こういった仕事が「好き」と思えるかどうか。施工管理という仕事を目指すならば、この点に向き合ってみてください。
3.施工管理に向いている人の特徴
結論、施工管理というか建設業界そのものが超体育会系の業界です。
そのため、前提として中高生の部活動のような体育会系の上下関係が苦手な人は、そもそも向いていないかもしれません。
そして、施工管理に向いている人の特徴を挙げていくとこんな感じ。
<施工管理に向いている人の特徴>
- 体力がある人
- スケジュール管理ができる人
- 建設の技術に興味がある人
- 怒られてもくじけないメンタルを持っている人
- 交渉力がある人
- デスクワークよりも身体を動かすほうが好きな人
- 残業でプライベートが削られてもOKな人 など
一言で言うと、「体力があってガッツのある人」は向いていると言えます。
なお、同じ技術系の仕事として「設計」の職種があります。
施工管理と設計の違いや、それぞれの職種に向いている人の特徴などは施工管理と設計のどっちに転職すべき?求められる適性の違いを元業界人が解説!という記事で解説しておりますので、興味があれば是非ともご覧ください。
おわりに。
ということで、施工管理として働くメリットは何か?というまとめ記事でした。
残念なことに、施工管理という仕事はブラックもブラック、ドが付く程のブラック職種です。
ただ、それは第三者からの視点であって、施工管理に限らず何でも「好き」であれば毎日終電まで働いていようが、本人は幸せなはず。
建設業自体は私たちの生活を支える素晴らしい仕事だと思います。
一方で、その激務さや過酷さから、特に若者から施工管理をはじめ建設業界自体が敬遠されがちです。
そのため、建設という事柄自体を「好き」だと感じてくれる人を増やしていくのが業界全体の課題だと言えるでしょうね。
今回は以上です。