リクルートエージェントで「企業スカウト」を受け取った。この出来事に心躍った方も多いのではないでしょうか。
一方で、どの程度採用に直結するのか気になる人もきっと多いことでしょう。
その気持ち、すごく良くわかります。
なぜならば、本記事を書いている私自身、過去の転職活動の中でリクルートエージェントを活用し、「企業スカウト」を受けた経験があるからです。
そして、私は過去に2回転職の経験がありますけど、最初の転職は企業スカウトから内定を獲得し、入社を決めました。
結論から言いますと企業スカウトには「応募歓迎」「面接確約」の2種類があり、いずれの場合も書類選考には有利となりますが、面接に進んでしまえば大きなアドバンテージにはなりません。
今回は、実際にリクルートエージェントの企業スカウトを受けてみて感じる体験談や、企業スカウトの概要や活用法、注意事項などについて解説していきます。
こんな方におすすめ
- 1.リクルートエージェントの企業スカウトはどのくらい有利なのか
- 2.企業スカウトの2つのパターン
- 3.企業スカウトを送ってくる会社はブラック企業?
- 4.企業スカウトをもらうためのコツ
1.リクルートエージェントの企業スカウトはどのくらい有利なのか
まず、リクルートエージェントからの企業スカウトには「応募歓迎」「面接確約」の2種類があります。
応募歓迎の場合は書類合格率が3倍になるが、落ちる可能性はある
結論、「応募歓迎」の場合は書類の合格率が3倍になりますが、もちろん落ちる可能性はあります。
書類の合格率はかなり高くなるものの、面接に進んでしまえば他の候補者とのガチンコ対決です。
応募歓迎オファーはあくまで「あなたはウチの企業に合う人材のような気がするので是非受けてみてください」という程度の位置づけなので、実際面接してみたら
なんか思っていた人と違うな・・・
と思われてしまう可能性は十分にあります。
そのため、面接対策はしっかり行っていくことが大事です。
面接確約の場合は有利となる可能性が高い
結論、面接確約の場合は相手が「この人は良いかも!」と思ってオファーしてくれているので、他の候補者に対して1歩有利な状況と言えます。
ですが、そのアドバンテージを生かすも殺すも面接の出来が大事です。
そのため、この場合も有利な状況で舞い上がることなく、しっかりと面接の準備は進めていきましょう。
なぜ自分がオファーされたのかを考察することが重要
いずれの場合でも、自分のキャリアを鑑みて、なぜオファーを頂いたのかを分析するのが大事と言えます。
私は1度目の転職で「応募歓迎」オファーから応募し、内定を獲得することができました。
転職した後の答え合わせができた今となっては、「営業技術をやっていた経験」「商談~導入~保守という幅広い業務経験」を評価されてオファーされたんだろうなと予測できるんですよね。
これは裏を返すと、何ゆえに企業が自分にオファーをくれたのかを考えることが内定への近道だと言えます。
あとは、ブラック企業で働いていたことも評価された要因なのだと思います。実際に、転職先の部長はこう言っていました。
ブラック企業出身者は根性のある奴が多いので、会ってみたくなる
今考えると納得です。というのも、転職先はホワイトとは言えないグレー色の企業でしたからね。
リクルートエージェントは身バレ対策あり
リクルートエージェントのホームページには、身バレ対策として以下のように記載されています。
これまで在籍経験のある企業やそのグループ企業、経験業務の中で関わった顧客先など、
特定の企業に匿名キャリアシートを公開したくない場合は、下記手順で非公開設定を行ってください。
このあたりは安心ですよね。設定漏れで現職に転職活動がバレてしまわないように、非公開設定できているかはチェックしましょう。
なお、それ以外に転職活動がバレてしまう行動については【休暇急増】転職活動が会社にバレる行動5選を転職経験者が解説!【様子の変化】という記事で解説しております。興味があれば是非ともご覧ください。
2.企業スカウトの2つのパターン
結論、リクルートエージェントの企業スカウトには「企業の採用担当者がオファーするパターン」と「リクルートエージェントの担当者がオファーするパターン」の2つがあります。
企業の採用担当者がオファーするパターン
結論、私が過去に内定を獲得したのはこのケースでした。
この場合、リクルートエージェント内のキャリアシートを見て採用担当者がオファーをします。
おっ。この人はウチの会社が求めている人材かもしれないぞ?
と思い、「あなたはウチの会社が求めている人材かもしれないので、応募してみませんか?」と呼びかけるのです。
この度合いが強ければ「面接確約」のオファーになりますし、ほどほどであれば「応募歓迎」という扱いになります。
ポイントは、”求めている人材かもしれない”と採用担当が感じた結果、あなたをオファーしてくるという点です。
つまり、この場合は面接官である配属部署の人があなたのプロフィールを見た上でオファーしているわけではないのです。
そのため、面接官からすると特別贔屓にしているワケではなく、他候補者に対してアドバンテージのない状態からスタートする点は抑えておきましょう。
私は上述の通りリクルートエージェントの企業スカウトから内定を獲得したんですけど、入社した後に課長や部長に「企業スカウトされたんですよね」と話をしたら、
そうなの??初耳だわ
と言われましたね。
とはいえ、人事担当者は採用のプロであり、何人もの求職者を目にしてきています。
そんな人事担当者が「この人は良いかもしれない」と思った結果スカウトに至っているワケですので、結果的に現場が求める人材とあなたがマッチする可能性は比較的高いです。
その点は自信を持って良いことだと思いますね。
リクルートエージェントの担当者がオファーするパターン
結論、この場合はキャリアシートだけでなく、職務経歴書などの情報を加味してオファーしてきます。
企業の採用担当者がオファーするパターンよりも、より詳細な情報を加味したうえでオファーを受けているため、リクルートエージェントの担当者がしっかりと企業側にアプローチしてくれる可能性が高いです。
応募歓迎のスカウトメールは、テンプレート文章に基づいたものですが、面接確約のオファーはリクルートエージェントの担当者名が記載されていることが特徴です。
実際、私は過去に何度か企業担当者からのオファーメールを受け取りましたが、文面からは「私が責任をもってあなたをPRします!」という熱意が感じられたものです。
ただ、この場合もリクルートエージェントが普段やり取りを行うのは企業側の人事担当であるケースが多いので、リクルートエージェントによるPRが面接官である配属部署に行き届いているとは限りません。
そのため、この場合も内定獲得濃厚とは言えない点は注意しましょう。
3.企業スカウトを送ってくる会社はブラック企業?
企業スカウト求人に応募する前に、しっかりと企業研究はしておこう
私自身そうだったんですけど、企業スカウトメールをわざわざ送ってくるなんて「この企業は求人に困っているブラック企業なのか?」と疑問に思いますよね。
正直、その企業がブラックなのかどうかはケースバイケースでしょうが、企業がスカウトメールを送る背景や実態としては下記のケースなどが考えられます。
<企業スカウトを送る会社事情>
- 応募者が少ないので、企業スカウトを出している
- 人をたくさん採りたいので多数の候補者に企業スカウトを出している
- 本当に良い人材を真剣に探している など
そう。結論から言うと「企業オファー」を出す場合はネガティブな理由とポジティブな理由があるのです。
特に注意が必要なのは当然ネガティブなケース。「人気がない」だったり「人が辞めていくので手当たり次第にオファーを出している」などです。
こういった実態をしっかりと把握するために、必ず企業研究は行っていきましょう。
そして、この会社ブラック企業?と思う方に向けて、ブラック企業の特徴をブラック企業から転職しよう!ブラック企業出身者があるある9事例を紹介という記事で解説しております。是非ともご覧ください。
企業の実態を知るには転職口コミサイトの活用がオススメ
企業スカウトを受けると、「おぉ。転職活動成功できるかも!」という気持ちになりますよね。
ただ、その気持ちに流されてしまい、情報収集を怠ると「この会社、思っていたイメージとちょっと違うな・・・」というミスマッチが生じてしまう可能性が高いです。
そういったミスマッチを防ぐという意味では転職口コミサイトの活用がオススメです。
なぜならば、口コミサイトでは実際に働いていた従業員もしくは現職の社員が書き込みをしているので、情報にも一定の信頼性があるから。
こういった口コミサイトの企業評価があまりにも低かったり、口コミで書かれている内容とあなたのイメージに乖離が大きいようであれば、思い留まったほうが無難かもしれません。
ちなみに、私が実際に使ってみて信頼できると思ったサイトは2つで転職会議とOpenWorkです。これらのサービスは100万人単位で会員数も付いていますし、実際に勤めた企業の口コミを見ても、「そうだよね。」と思える内容が多かったですね。
あとは、せっかく転職するにしても、ブラックな業界に転職してしまっては元も子もありません。
ということで、転職しないほうが良い業界を【2022年】転職しないほうがいい11業界と転職したほうが良い業界を調査!という記事で解説しております。興味があればぜひともご覧ください。
スカウトを出す企業は採用に力を入れているのは事実
結論、スカウトを出す企業は採用に力を入れています。
なぜならば、企業スカウトするためにはリクルートエージェントサイト内で各登録者のキャリアシートを逐一チェックしていく必要があるからです。
こうした取り組みにはコストが伴いますので、少なくとも採用に力を入れていない会社はスカウトを出すことはしないでしょう。
だからこそ、上述した転職口コミサイトで企業の実態を把握し、スカウトを出す背景情報を把握することが大事です。
4.企業スカウトをもらうためのコツ
結論、企業やリクルートの営業担当は、あなたのキャリアシートにある情報をもとにオファーを出しています。
そのため、企業スカウトをもらうための対処法はシンプルでして、それはキャリアシートを充実させることに尽きます。
あとは、転職して取り組みたい仕事内容や、自分の強み、性格、仕事への姿勢など、採用してからミスマッチが生じないように、なるべく事細かに転職観をキャリアシートに書くことをオススメします。
上述の通りで、企業スカウトは逆に言うとキャリアシートが全てです。
具体的な内容を書けば書くほど、より精度の高いマッチング結果が得られる可能性が高いので、求人紹介の質を高めたい人はキャリアシートを充実させていきましょう。
おわりに。
ということで、リクルートエージェントの「企業スカウト」に関するまとめ記事でした。
結論、企業スカウトは圧倒的に合格へ近づくといった類のオファーではないものの、書類選考での合格率が上がるというメリットもあります。
そのため、企業スカウトを多く受けられるようにキャリアシートは充実させた内容にしておくのが望ましいでしょう。
ただ、最終的には入念な面接対策が内定への鍵となります。
そのため、スカウトの有無で一喜一憂することなく転職活動を進めていくと良いでしょう。