遠距離恋愛が辛い。ただ、今の相手とは同棲や結婚も考えているので、仕事を辞めて恋人の近くに引っ越しをしようかと考えている。
けれど、本当にこの選択は良いんだろうか。悩んでも悩んでも答えが出ない・・・
このようなことをお考えではありませんか?
本記事を書いている私は、過去に遠距離恋愛を何度か経験してきました。
特に、20代半ばの頃は地元で働く彼女から結婚のプレッシャーがきつく、いわゆるUターン転職を半ば嫌々検討していたものです。
結果的にはUターン転職をせず、その彼女とは別れることになったわけなのですが、そんな経験を踏まえて今感じるのは、安易に恋人に会いたいからと仕事を辞めるのは結構リスキーだということ。
今回は、そんな経験を持つ私が遠距離恋愛で同棲や結婚のために仕事を辞めてしまうことについて、デメリットを中心に私見を述べていきます。
本記事の内容
- 1.遠距離恋愛が辛くて仕事を辞めてしまうリスク5選
- 2.仕事が嫌いな人は仕事を辞めて同棲してしまうのもアリ
- 3.結婚を機に仕事を辞めるメリット
- 4.今の仕事が好きなら安易に結婚は避けるのが無難【後悔する可能性あり】
- 5.最後は当人同士で本気の話し合いをすることが大事
1.遠距離恋愛が辛くて仕事を辞めてしまうリスク5選
遠距離が辛くて仕事を辞めるリスク①.転職先が少ない
引っ越す先が都心であれば求人も豊富にあるでしょうけど、田舎へのUターンやIターンですと悲しいことに求人が全然なかったりします。
私の場合、20代半ばの頃は都内で働いていました。
そんな中、地方へのUターン転職を検討してリクナビNEXTに登録して求人を探してみたものの、だいたいの求人は年収も下がるし、働きたいと思えるような会社は0でした。
仕事するのは嫌なので、これをきっかけに主婦・主夫になるぜ!
って人は引っ越した先に自分が働きたい転職先がなくても良いのかもしれませんけど、今仕事が充実しているからこそ「自分が納得できる環境」で働くことの大切さを感じます。
仕事をするんだったら、平日に起きている時間の半分くらいは仕事をしているワケなので、その時間が苦痛なのはとても辛いことです。
パートナーと近くに住む結果、転職先が限定されることはキャリアを真剣に考える人にとっては大きなリスクと言えるでしょう。
遠距離が辛くて仕事を辞めるリスク②.転職活動をする時間がない
私はUターンの転職活動経験はないんですけど、自分がしてきた過去2回の転職活動経験を踏まえると、Uターン転職ってどうやって時間を作るの?って思うんですよね。
近年ではWEB面接を採用する企業も増えているでしょうけど、まだまだ面接は対面が基本です。
面接をするためだけに新幹線や飛行機を使うとなると、1日がかりのスケジュールになる可能性もありますし、費用面の負担も大きいです。
遠距離の転職活動では通常の転職活動よりも時間の制約が大きいので、応募する企業も厳選せざるを得ないですよね。
そして、何よりもリスクなのが遠距離での転職活動は時間がなくて大変であるが故に、転職先を妥協して決めてしまいがちなところです。
本当はもっと自分に合った会社を探したほうが良いのに、恋人に早く会いたい一心で安易に転職を決めてしまうのは、自分のキャリアに傷をつけることにもなりかねません。
このように、時間がないことによる決断ミスが起こりやすい点はリスクと言えるのではないでしょうか。
遠距離が辛くて仕事を辞めるリスク③.別れた場合はすべてを失う
結論、恋人のために「自分の今」を捨てて引っ越しをした場合、別れてしまえば間違いなく後悔が待ち受けています。
遠距離でたまに会うから見えなかった相手の悪いところが、近くなったことで見えてくるなんてのはよくある話です。
そうした積み重ねの結果、相手と別れてしまうことも当然あり得るわけですけど、相手に会いたいだけで遠距離から引っ越した場合、後悔が凄いと思うんですよね。
・会社を辞めなければよかった
・なんで自分は恋人のために自分を犠牲にしようと思ったんだろう
・これからどうしよう。また遠距離の転職活動をする?
このような状態になってしまいかねないところが根本的なリスクと言えるでしょう。
遠距離が辛くて仕事を辞めるリスク④.お金がかかる
結論、遠距離が辛くて仕事を辞める場合は引っ越しが伴いますし、転職活動するにも宿泊費や移動するのにお金がかかります。
同棲をするなら出費も抑えられるでしょうけど、それでも少なからず家具の買い替えはありますので、10万単位での出費は不可避ですよね。
やはりお金は大事ですよね。いくら恋人との距離が近くなると言っても、一時的な出費が大きく生じる点はデメリットと言えるのではないでしょうか。
遠距離が辛くて仕事を辞めるリスク⑤.友人や知り合いがいない
引越し先が地元だったり東名阪などの都会であれば知り合いがいないこともないんでしょうけど、それ以外の田舎へ引っ越した場合は知り合いが0なんて可能性もあるでしょう。
やっぱり、気分転換って大事ですよね。
恋人が忙しかったり出張で留守にしてしまった時に気晴らしができない点はデメリットの一つと言えるでしょう。
2.仕事が嫌いな人は仕事を辞めて同棲してしまうのもアリ
正直、今の仕事が好きで自分のキャリアを大事にしている人が恋人のために仕事を辞めるのは結構リスクが高いと思います。
けれど、「仕事なんてやりたくない。働きたくない。主婦になりたい」と思っている人であれば、仕事を辞めて同棲してしまうのはむしろ良い選択な気がします。
なぜかというとこんな感じ。
<仕事したくない人が仕事を辞めて同棲するメリット>
- 家賃や生活費が通常の半分程度になる
- 今まで会えなかった恋人と毎日過ごせる
- 主婦・主夫として結婚した後の生活を結婚前に確認できる など
なお、前提としてこういったライフスタイルで人生を進めるのであれば、パートナーの収入がある程度高いことが不可欠です。
さらに、結婚を視野に入れているのであれば、「自分は仕事をしたくないと思っている」ことをしっかりとパートナーに共有しておくことが大事でしょう。
パートナーが納得して「この人を養うんだ!」と思ってくれないと結婚後のトラブルの元ですからね。
なお、じゃあ世の中の平均年収ってどの程度なの?という疑問をお持ちの方は【多い?少ない?】自分の収入ってどのくらい?あらゆる観点で平均年収を調査!という記事で職種別や業種別の平均年収データをまとめております。興味があれば是非ともご覧ください。
3.結婚を機に仕事を辞めるメリット
これまで結婚を機に仕事を辞めるリスクを中心に書いてきましたが、もちろん一緒になるメリットもあります。結論としてはこんな感じ。
<結婚を機に仕事を辞めるメリット>
- 恋人と過ごす時間が圧倒的に増える
- 同棲をする場合は家庭のことだけに専念できる
- 地方にいた場合、新しいキャリアの道が開ける可能性あり など
特に、地方から都心に引っ越す場合、これまで歩んできた仕事自体が「選択肢が少なかった結果選んだ仕事」である可能性があります。
その場合、居住地を新たにすることで「これまで想像だにしなかった仕事」に巡り合える可能性があります。
また、シンプルにパートナーと過ごす時間が増えるのは圧倒的なメリットと言えます。
4.今の仕事が好きなら安易に結婚は避けるのが無難【後悔する可能性あり】
結局のところ、遠距離恋愛中のパートナーの元に行くべきか否かは価値観に大きく依存します。
そして、私が思うおススメの行動フローはこんな感じ。
キャリアを大事にしたい人
①今仕事が心から面白いと思うならばパートナーの元に行かないほうが良い
②今の仕事を辞めても良い場合、引っ越し先に自分のやりたい仕事の求人が多く出ているか確認する。出ているならば引っ越しOK。出ていないならば③へ
③パートナーの人柄は自分の性格に合った人物か。可能ならば友人や第三者の意見を聞く。合っているなら引越しOK。
仕事を辞めて家庭に入りたい人
①パートナーの人柄は自分の性格に合った人物か。可能ならば友人や第三者の意見を聞く。
②パートナーの収入や資産は生活するのに十分か。十分なら引っ越しOK
結論、遠距離恋愛をしているカップルが結婚するとなると、どちらかが仕事を辞めることになります。
そのため、大事なのは「仕事を今後も続けたいか」と「パートナーは本当に自分に合った人なのか」の2点です。
近年では、NTTグループが転勤を事実上廃止するリモートスタンダードを採用しています。
こういった会社に勤めていれば仕事を辞めずに遠距離の引っ越しが可能でしょうが、まだまだそんな会社は世の中稀でしょう。
私の場合、当時遠距離恋愛していた恋人とは真剣に将来のことも考えていましたが、一緒になるには私が都内から地方へ移住する必要がありました。
悩みに悩み、キャリアを選択して別れたワケですけど、今振り返るとキャリアを真剣に考えていた自分にとって、この決断は正解だったと思っています。
ということでここからは、私がそう思った理由を書いていきます。
理由①.仕事が面白くなった時は成長の真っ最中だから
結論、私は新卒でブラック企業に入社して10年働くことになるんですけど、20代半ばの頃ってブラックな環境でありつつも、仕事が面白かった時期でした。
仕事で覚えてきた「点」と「点」が繋がってきて急激に成長する経験をしてきた人はしばしばいると思うんですけど、あんな感じです。
ですので、単純に「せっかく面白くなってきたのに今の仕事を辞めるのは嫌だな」って当時は思っていましたね。
今キャリアを振り返ってみても、「好きこそ物の上手なれ」でして、仕事が楽しいと思える期間は成長スピードが格段に増した期間でもあります。
そのため、これからもビジネスマンといてキャリアを歩んでいくのであれば仕事が面白い瞬間を捨てるのは結構勿体ないことです。
なお、ブラック企業ってどんな特徴があるの?という疑問をお持ちの方はブラック企業から転職しよう!ブラック企業出身者があるある9事例を紹介という記事で解説しておりますので、興味があれば是非ともご覧ください。
理由②.遠距離で転職すると収入が減る場合が多い
結論、結婚を機に転職するとなると、収入が減る場合が多いです。その理由はこんな感じ。
<遠距離での転職で収入が減る理由>
- 会社を辞めての転職活動になるので条件交渉が不利になるから
- 自分にマッチした職種が求人に出ていない(地方に移動する場合) など
また、転職活動がうまくいかない、出産、などの要因で職歴にブランクが空く可能性も大いにあります。
そのため、以前と同じような仕事に就きたいと思っていても転職先を探すのが難しかったりするでしょう。
そういった側面もあるので、今の会社が給料がしっかりと上がるような環境であり、かつあなた自身がキャリアを大事にしているのであれば焦って結婚するのはリスクだと思いますね。
一緒に生活するとどんなパートナーでも争うことはある
当たり前ですけど、恋人は他人ですので育ってきた環境も違えば、価値観も違うわけです。
価値観が違うとなると、食事の好み・家事のやり方・生活スタイルなど、どれか一つくらいは合わないことが出てきても全然おかしな話じゃないわけです。
そんな小さな不満から、時に大ゲンカしてしまうこともあるでしょう。
そして、そんな大ゲンカになってしまったとき、もしも自分が相手のために全てを投げ出してこの地に引っ越してきたのであれば、その行動を後悔してしまう可能性があると思うんですよね。
こんな思いをするんだったら仕事を辞めなければ良かった
こう思ってしまうと、後悔の念から自己肯定感が間違いなく下がります。
自己肯定感が下がってしまうとメンタルヘルス上もよくありませんし、最悪の場合性格が歪んでしまうことにもなりかねません。
だからこそ、遠距離に大切なパートナーがいようが、今自分の環境に満足しているのであれば、その環境でやっていくことが自分にとっても大切だと思います。
その結果、遠距離恋愛が終わる可能性は高いでしょうけど、それも巡り合わせです。
充実している人って見ていても素敵ですし、きっとそのうちあなたの価値観を理解してくれるいい人が現れると思いますよ。
5.最後は当人同士で本気の話し合いをすることが大事
結論、当たり前ですけど人間それぞれ価値観が違います。
これまで私が書いてきたのは一般論であり、大事なのはあなたとパートナーがどのような価値観を持っているかです。
<価値観の相違例>
・あなたは仕事をしたいと思っているが、パートナーはそうは思っていない
・あなたは仕事を辞めたいが、パートナーは続けて欲しいと思っている
・一緒に住みたいと思っている
・実は結婚願望があまりない など
引っ越しして居住地を変えるという行動は、大げさではなくて人生を左右する決断です。
パートナーと言えども、育ってきた環境が違うのですべての考え方が一致することはありません。
結婚を考えているほどの大事なパートナーであっても、言わなければ理解してもらえないことは多々あります。
そこを何となく
これくらい、言わなくてもわかってるよね?
という感覚でいると、いざ結婚を目の前にした際に男性側は「納得して退職した」と思っていたけど、実は女性側は「仕事は結婚を機に泣く泣く諦めた」と感じていて、認識にミスマッチが生じる可能性があります。
そのため、しっかりと気持ちを言葉にして思いを共有するのが大事です。
私たちは、結構この「わかってくれるはず」という思い込みをしてしまいがちですし、その考えって結構ひとりよがりな考えだと思います。
繰り返しですけど、長年寄り添った恋人であってもドライに言うと他人ですので、世の中言葉にしなければ伝わらないことのほうが圧倒的に多いです。
さらには、価値観そのものも人によって異なるため、1回で話し合いが完結するとは考えずに何度も話し合いを重ねて2人の納得いく結論を導き出すのが最終的には最も大事なことだと思います。
結婚を機に仕事を辞めるかどうかは人生を左右する決断なので、仕事を取るのかパートナーを取るのか、自分の中でもしっかりと考えて準備をしたうえでパートナーとも話合いを進めましょう。
おわりに
ということで、遠距離恋愛に疲れて仕事を辞めてしまうことのデメリットやメリットに関するまとめ記事でした。
恋人は確かに大事であり、人生に欠かせないパートナーだと思います。
ただ、恋人との時間欲しさに自分を犠牲にする必要はありません。
勢いで決断するのではなく、自分のキャリアと向き合ったうえで納得のいく結論を出して頂ければ幸いです。
今回は以上です。