【ストレス】客先常駐の仕事はやめとけ。5つの理由をクライアント視点で解説【激務】

2021年6月18日

客先常駐という仕事に興味がある。

 

転職しなくても複数の会社で仕事ができるので自分のスキルアップにも繋がりそうだし、お客様の成長に貢献できそうでやりがいがありそうに感じる。

 

そんな気持ちから客先常駐という仕事に興味のある方は多いのではないでしょうか。

 

本記事を書いている私は、今現在大企業のチームリーダーとして約10名のメンバーを束ねています。

 

その中には、社員だけでなく業務委託で客先常駐してもらっているメンバーも存在しているような環境の中で日々仕事をしています。

 

そんな私が感じるのは、客先常駐の仕事はやめとけということ。なぜならば多くの場合スキルも身につかない上に激務だから。

 

本記事では、客先常駐の方にとってお客様である私がクライアント目線での客先常駐のデメリットを中心に解説していきます。

 

本記事の内容

  • 1.客先常駐の仕事はやめたほうが良い5つの理由
  • 2.客先常駐の仕事で感じるストレス要因4点
  • 3.客先常駐で溜まったストレス発散方法
  • 4.客先常駐の仕事でメンタルが苦しいあなたへ伝えたいこと

 

1.客先常駐の仕事はやめたほうが良い5つの理由

 

理由①.スキルが身につかないから

結論、客先常駐の仕事は単純作業が多く、仕事の範囲が狭いケースが多いです。

 

そもそも、客先常駐員がなぜ求められるかという点に起因するのですが、前提として価値のある仕事は社員に経験させてノウハウを蓄積したほうが良いワケです。

 

にも関わらず、なぜ客先常駐を顧客が欲するかと言いますと、「社員にさせる必要のない仕事をしてくれる人」を求めているからです。

 

このような背景により、客先常駐してみたものの、単純作業や事務処理といった「必要ではあるものの、スキルアップに繋がらない仕事」なかりをしている人は多いです。

 

また、派遣社員や業務委託員の場合も、多くの場合は契約により仕事内容が明確化されています。

 

つまり、社員よりも業務内容の幅が狭く、「営業」「事業企画」など特定の領域に特化した仕事を担当することになります。

 

社員であってもこれは同じではあるのですが、社員の場合は会社が価値ある仕事を経験させて経験を積ませようとしますが、客先常駐員に経験を積ませても会社としてのノウハウ蓄積には繋がりません

 

その結果、同じ「営業」「事業企画」などの職種であっても社員と客先常駐員では与えられる仕事のレベルや内容が異なることが多いです。

 

結果、スキルが身につかない可能性が高いので、年齢が若い人ほど客先常駐で働くのはオススメしないです。

 

ちなみに、私はNRIをはじめとしたコンサルファームの客先常駐員とも仕事をしていましたが、コンサルファームだろうがガンガンに雑務をお願いしていました。

 

その背景には人手不足があったワケなんですけど、コンサルとして戦略検討のために客先常駐するはずだったにも関わらず、単純作業の雑用業務ばかりをやらされるケースもあるということは抑えておいて損はないと思います

 

さらに、昨今ではRPA(Robotic Process Automation)という、人間がコンピューター上で行っている定型作業をロボットで自動化する仕組みによって人がいなくても単純作業ができるよう各社が導入を進めています

 

こういった仕組みにより、客先常駐員に依頼したい仕事もロボットに代わっていく可能性は大いにあるでしょうし、それは言い換えると客先常駐という需要そのものが減っていく証でもあります。

 

そして、スキルが身につかなければ市場価値も上がりませんので、客先常駐員から脱しようとしても転職活動で苦戦することになるでしょう。

 

こうしたリスクがありますので、客先常駐は正直オススメしないですね。

 

理由②.ストレスで卑屈になっていくから

結論、上述の通り客先常駐の仕事では質の高い仕事になかなか出会うことがありません。

 

その結果、単純作業ばかりを担当することで社内的な立場が弱くなっていきます。

 

社員のメンバーはやりがいのありそうな大きな仕事に汗を書いている一方で、日々誰でもできるような単純作業を繰り返す自分。

 

こうした日々を繰り返すことで、どうしてもチーム内での立場が弱くなっていきますし、立場が弱いと自分の主張ができなくてストレスが溜まっていくでしょう。

その結果、ストレスによってメンタルを病んでしまったり卑屈な性格になってしまいかねない点は客先常駐という仕事をするリスクの一つだと思いますね。

 

もちろん、大前提として「あなたは社員じゃないから」「あいつは大した仕事をしていない」などとは周囲も言わないです。

 

ただ、「社員にだけ公開されている情報がある」「自分には知らされていなかった」など、情報の格差などから「自分は必要とされていない」と感じてしまい、卑屈になっていく人は事実一定数存在します

 

卑屈な性格になって否定的になるとデメリットしかないですし、こうなると人から嫌われるだけでなく、ビジネスマンとしての成長が止まってしまうでしょう。

 

なお、卑屈で否定的な性格になるデメリットについては【上司・同僚・夫婦】否定から入るうざい人の心理・特徴と対処法5つを徹底解説!という記事で詳しく解説しておりますので、是非ともご覧ください。

 

理由③.責任の重い仕事ができないから

結論、客先常駐の仕事では責任の重い仕事をすることはほとんどありません。

 

一見これはメリットのように思えるのですが、筋肉が筋繊維を破壊しながら強くなっていくのと同じように、ビジネスマンとして成長するには責任の重い仕事で負荷をかける経験が大事となります

 

同世代の社員はその立場なりの責任を負いながら仕事をしていくのに対して、客先常駐では責任をさほど負うことなく仕事を進めることが多いです。

 

その結果、責任に耐える力やメンタルの強さなどが鍛えられない点は長い社会人人生を考えるとマイナスだと思います。

 

プレッシャーのない仕事を長年続けていくと、今の環境が当たり前になっていきます。

 

そうなりますと、責任の重い仕事に挑戦することが難しくなりますし、常に上司やリーダーから判断を仰ぐ指示待ちの癖が身についてしまう可能性も高いでしょう

 

結論、指示待ちになってしまう癖は良くなくて、その理由については仕事で言われたことしかできない人の特徴3選と指示待ち部下を持った体験談という記事で詳しく解説しております。興味があればこちらも是非ご覧ください。

 

理由④.正しい評価をされないから

会社にもよりますが、客先常駐をしていると自分を評価する自社の上司と仕事をする機会がほとんどありません。

 

契約によって週3、週5稼働と日数は異なるでしょうが、週のほとんどを客先で仕事しているメンバーの評価を自社の上司が正しくすることはぶっちゃけ困難です。

 

もちろん、各自が残した「売上○○円」「契約獲得数○○」といった定量的な数値は適切な評価の要因となるでしょう。

 

ただ、上記の成果を残したプロセスであったり、仕事のスタイルや進め方など定性的な評価はまったくといっていいほど正しく評価されないでしょう

 

なぜならば、評価する上司自身が部下の仕事ぶりをほとんど見てないからです。

 

むしろ、日々一緒に仕事をしているクライアントのほうがよほど正しく評価できると思いますね。

 

そうした背景から、評価に不満を感じる客先常駐の人は非常に多いです。評価の不満があるとモチベーションも下がりますし、仕事の意欲も低くなっていくでしょう。

 

なお、客先常駐員だけでなく、適切な評価をされずに不満を感じているビジネスマンは非常に多いです。

 

その詳細は【不公平】会社で評価されない人の特徴3選と評価に納得している人の割合を調査!という記事で解説しておりますので、こちらも興味があれば是非ともご覧ください。

 

理由⑤.立場が弱いから

結論、客先常駐員はどれだけ能力があっても客先内での立場は弱くなります。

 

自社では中堅どころでバリバリとリーダーシップを取っている人材であっても、客先常駐先では役職はありません。

 

もちろん、役職がなくても能力が高い人はいくらでもいますが、役職のある係長や課長、部長と同じフィールドで仕事をしていると立場が弱くストレスに感じるシーンはあるでしょう。

 

休日出勤が必要な場面で、立場の弱い自分が休日出勤を行うことになったりと、場合によっては自分のプライベートにも影響する可能性があります。

 

また、年齢が30代や40代になると、自分よりも歳下の社員に指示を出されたりと、プライドが傷つくこともあるかもしれません。

 

このように、年齢が上がるほど客先常駐による立場の弱さをストレスに感じるシーンは多いと思いますね。

 

2.客先常駐の仕事で感じるストレス要因4点

 

ストレス要因その①.現場で放置されがち

結論、客先常駐の仕事をしていると現場で放置されがちになります。

 

会社にもよりますが、懇切丁寧に客先常駐員に業務説明をしてくれる会社は少なく、何かと後回しにされてしまうケースは多いです。

 

残念ながら、社員と客先常駐員では差別はないものの区別はされるケースが多く、新入社員や中途社員の入社とは対応が異なるケースも多いでしょう。

 

特に、自分が放置されがちでチームに参入した後に新人や中途社員が参入し、自分とは違った手厚い教育やサポートを目にした場合、

 

私の時とは全然対応が違うじゃないか・・・

 

というストレスを感じる人は多いのではないでしょうか。

 

特に、チームに参入して間もない頃は仕事のスタイルも試行錯誤になるので、ただでさえストレスを感じるはずです。

 

そんな中、放置気味にされがちな客先常駐のメンバーは強いストレスを感じる人が多いと思います。

 

なお、職場が変わったことによるストレス要因や仕事に慣れるまでの期間については【未経験】仕事に慣れるまでの期間を過去30代で2回異業種転職した筆者が解説!という記事で解説しております。こちらも興味があれば是非ともご覧ください。

 

ストレス要因その②.疎外感を感じる

客先常駐は社員とは立場が違うので、給与体系も違えば情報量も違います。

 

仕事で頑張って業績を残したとしても、ボーナスやインセンティブとして給与に響くのは社員だけの話です。

 

もちろん、客先常駐員も自社の給与規定でインセンティブなどはあるかもしれませんが、クライアントとは異なる規定で仕事をしているので疎外感を感じることはあるでしょう。

 

他には、休暇の規定もクライアントと自社では異なるので、顧客が平日5日の夏季休暇を取得している中、夏休み返上で客先常駐員は勤務し続けることは今の私の職場で起きている事実でもあります

 

また、仕事の中身においても、社員だけにしか閲覧できない資料があったり、社員にしか触ることができない社内システムなど、権限で優劣を感じることもあるでしょう。

 

加えて、物理的な疎外感を感じるケースもあります。

 

私が今働いている会社がそうなのですが、客先常駐している業務委託の社員はフリースペースであるにも関わらず座席がフロア隅の特定の座席に制限されています

 

会社曰く、客先常駐社員による情報漏洩対策とのことで、その手法自体はしばしばある話なのですが、実際に客先常駐の立場でクライアントのために働いている身としては、

 

私って一体なんなんだろう

 

と思ってしまっても不思議ではないですよね。

 

こうした社員との格差で疎外感を感じてしまい、強いストレスを感じる人は多いでしょう。

 

ストレス要因その③.単純作業ばかりやらされる

上述の通り、客先常駐の仕事では単純作業ばかりやらされることが多いです。

 

どんな会社でも、絶対にやらないといけない。ただ、できることならば誰もやりたくないような単純作業は沢山あります。

 

そして、会社から見るとこのような単純作業を社員にやらせるのはコストパフォーマンスが悪いんですよね。

 

その結果、「できるだけ安い賃金で単純作業をやってくれる」ような客先常駐の存在はクライアント視点からすると非常に価値があります。

 

ただ、単純作業を割り振られた個人目線で感じると、自分の能力が上がるわけでもなく、成長環境とは言えない非常に厳しい状況に陥ります。

 

ですので、仕事をこなしてスキルを上げたい!という前向きな気持ちを持っている人ほど単純作業を繰り返すストレスで苦しむことになるでしょう。

 

ストレス要因その④.常駐先の運要素が大きい

客先常駐の仕事をしていると、自社勤務することなく入社初日から客先常駐するケースも珍しくありません。

 

常駐先が派遣でも社員でもそれほど区別なく接してくれる会社であれば居心地は悪くないでしょうが、古い体質の会社で「客先常駐は使い捨て」と考えているような会社だとストレスは大きいでしょう。

 

通常、就職や転職でれば転職口コミサイトなどの情報によって企業文化や風土などが事前にある程度リサーチできるでしょう。

 

ただ、客先常駐先を業界別に複数抱えているような会社に入社した場合、実際に自分がどの業界で働くかは完全に運になります要

 

ですので、自社がホワイトであったとしても、顧客であるブラック企業に客先常駐となる可能性も十分あるわけです。

 

そのため、配属先によっては「お金払ってんだから自分で勉強しろ」「教える余裕なんかない」と冷たい態度で接され、弱い立場も相まって強いストレスを感じる可能性があるでしょう。

 

なお、ブラック企業の特徴やあるある事例についてはブラック企業から転職しよう!ブラック企業出身者があるある9事例を紹介という記事で紹介しています。

 

もしもあなたの常駐先がブラック企業であれば、転職を検討するのが良いと思いますね。

 

ストレス要因その⑤.激務

結論、客先常駐の社員は単純作業に加えて立場の弱さからあれやこれやと雑務をお願いされるので業務量は多くなりがちです。

 

価値ある仕事を任されて激務になるならばまだしも、単純作業ばかりを朝から晩までやっていると

 

私はいったい何を毎日やっているんだろうか・・・

 

と感じてしまい、虚しさを感じてしまうシーンはあるでしょう。

 

仕事の質は低いのに仕事量は多いとなると、周囲が羨ましく見えるでしょうし、自分の存在がちっぽけに思えてしまい高いストレスを感じる要因になるでしょう。

 

3.客先常駐で溜まったストレス発散方法

 

上述の通り、客先常駐の仕事をしていると多くの人はストレスが溜まります。

 

当然ですけどストレスを溜めすぎるのは心身ともに良くありません。

 

そのため、同じ境遇の客先常駐員がいるのなら、そのメンバーで集まって食事や会話をすることでストレス発散になり得るでしょう

 

実際、私が管理するメンバーには客先常駐員がいますけど、定期的に食事会を開くことで情報交換やストレス発散になっているようです。

 

ただ、この際に愚痴っぽくなると場が暗くなりますし、何より一緒にいるメンバーの仕事へのモチベーションが損なわれるので注意が必要です。

 

なお、愚痴をこぼすデメリットについては愚痴をこぼす人が失っているモノとは。愚痴が多い人の特徴3つとデメリットを解説という記事で解説しております。興味があれば是非ともご覧ください。

 

4.客先常駐の仕事でメンタルが苦しいあなたへ伝えたいこと

 

私が客先常駐で悩む人に言いたいことは、顧客に気を使う必要はまったくないので、自分の気持ちファーストで行動して欲しいということ。

 

客先常駐のメンバーにジョインしてもらっている立場からすると、誰かがやらなければならない単純作業を処理してくれる客先常駐のメンバーには本当に感謝しています。

 

ただ、それはあくまで現場単位の話であって、会社全体からすると客先常駐員ってコストでしか見られていないのが現実です

 

実際、会社の経営企画からは客先常駐員のコストの妥当性と妥当でない場合は人員削減要請などがあったりします。

 

会社からすると、客先常駐は社員と違って「契約期間さえ終わればいつでも首にできる」便利な形態なんですよね。

 

これは、言い換えると愛人契約に似ていると思います。

 

客先常駐員は愛人と同じように相手がお金を払う対価として、顧客の望むことを行うわけですが、自分のパフォーマンスが悪かったり相手の資金事情が苦しくなると、スパッと切られます

 

そう。客先常駐と顧客の関係は「金の切れ目が縁の切れ目」なのです。

 

そう考えると、例えば自分が客先常駐の仕事に嫌気が指して辞めたくなった時に、「お世話になった顧客を裏切るのは申し訳ない」と感じる必要はこれっぽっちもないわけです

 

仮に客先常駐のあなたがいなくなったとしても、代わりの補充要員を会社は求めるだけです。

 

もちろん、長く働くとクライアントに情が芽生えたりすることもあるでしょう。

 

ただ、繰り返しになりますけどクライアントはあくまで一定期間お金で雇っているだけの関係になりますので、あなたの人生の責任はまったく負ってくれません。

 

であるならば、自分の感情ファーストで行動することをオススメします。

 

おわりに

ということで、客先常駐の仕事はやめとけという趣旨のまとめ記事でした。

 

長い社会人人生を考えますと、客先常駐の仕事はリスクが高くあまりオススメしない仕事です。

 

本記事を参考にしていただき、今一度の自分のキャリアを見直すきっかけにして頂けますと幸いです。

 

今回は以上です。

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