野村総合研究所(以降NRI)に就職、転職がしたい。
どんな待遇なのだろうか。激務なのでやめておいたほうが良いという噂もあるが本当なのか?実はブラック企業なのか?転職難易度は高いのだろうか?
こういった疑問をお持ちではありませんか?
結論から言いますと、NRIへの転職は難易度が高く、高収入ですがハードワークですので覚悟を決めて転職する必要があります。
ただ、ハードワークだからと言ってブラック企業ではなく、むしろ素晴らしい会社と言えるでしょう。
とうことで今回は、実際にNRIで働く知人から得た情報や、現職で常駐しているNRI社員を見て感じることなどを中心に、NRIへ就職や転職を希望している方向けにまとめ記事を書いていきます。
※本記事では一部プロモーションが含まれています
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本記事の内容
- 1.野村総合研究所(NRI)の会社概要
- 2.野村総合研究所の就職・転職難易度
- 3.野村総合研究所の年収体系
- 4.野村総合研究所はエリートばかり?激務?評判は?
- 5.野村総合研究所はブラックでやめとけ?
- 6.野村総合研究所の企業文化【うつ病、パワハラなどの実態はどうなの?】
- 7.野村総合研究所に転職するには
1.野村総合研究所(NRI)の会社概要
概要
2023年5月13日現在でホームページに公開されている会社概要は以下の通りです。
- 社名:株式会社野村総合研究所
- 本社所在地:東京都千代田区大手町1-9-2 大手町フィナンシャルシティ グランキューブ
- 創業日:1965年4月1日
- 資本金:23,644,932,600円
- 代表者:代表取締役会長兼社長 此本 臣吾
- 従業員数:6,488人(NRIグループ16,512人) 2022年3月31日現在
- 連結売上高:6,116 億円(2022年3月期)
- 事業概要:コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、IT基盤サービス
事業セグメント
コンサルティング、金融ITソリューション、産業ITソリューション、ITサービスといった各セグメントを万遍なく伸ばしています。
2021年から2022年にかけては産業ITソリューションセグメントが約300億程増収し、2022-2023年にかけては更に400億以上増収しています。
金融ITソリューション、IT基盤サービスも直近1年では大きく増収しており、業績の好調さが伺えますね。
<引用元:2023年5月13日現在NRIホームページより>
ちなみに、NRIは伸びている産業ITソリューションについてホームページで以下のような記載をしています。
従来からのNRIの強みであったバックオフィス業務をIT化する「コーポレートIT」に加え、
顧客の事業拡大に直接貢献する「ビジネスIT」を創出し、その実績を蓄積・拡大していきます。デジタル化の進展により、お客さまのビジネスの拡大に直接貢献するビジネスITが求められています。
NRIでは、コンサルティングとソリューションがお客さまと併走してビジネスITを構想・推進する
新たなビジネスモデル「コンソリューション」を進めていきます。
近年は特にリモートワークやDXなど、各企業でIT化への取り組みが強化されていますので、NRIの業績もこれから順調に伸びていくかもしれませんね。
売上推移
売上高は年々上昇しています。2020度以降のコロナ禍にも大きな影響を受けず、直近2年で売上収益を大きく伸ばしているところは流石の一言ですね。
上述の通り、売上は2022-2023年にかけて13.2%増加しています。
その一つの要因について、同社は決算プレゼン資料でこのように説明しています。
・国内事業は金融ビジネスプラットフォームにおける新規顧客獲得や、社会課題解決コンサルティング、情報セキュリティ等のDXが進展
・海外事業は、豪州・北米事業の成長により、Vission2022目標を大きく上回る1,200億円超の売上を達成
海外事業の売上は2021年3月期446億、2022年3月期765億、2023年3月期1,232億と非常に順調に数字が伸びています。
2024年3月期も全体で7,200億の目標を掲げており、2023年3月期の6,921億円からさらなる増収を目指しているようです。
営業利益
営業利益も売上同様に年々上昇しています。特筆すべきは営業利益率の高さであり、2023年3月期の営業利益率は約16.0%となっています。
業界最大手のNTTデータの営業利益率が約8.3%ですので、この数値を見てもNRIの営業利益率はSler業界では突出した利益体制と言えるでしょう。
2023-2025中期経営計画
同社は2023年4月27のプレスリリースで、中期経営計画を発表しています。
2025年には売上高8,100億円を目標とし、うち海外で1,500億円の売上を目指すようです。
セグメント別では、すべての分野で数字を伸ばす目標としておりますが、産業ITと金融ITという主力のセグメントでそれぞれ300億以上の増収を目指すと記載されています。
また、既存のIT資産も抜本的な生産革新に取り組むと明記されており、2022-2025年にかけて約200億円の生産性向上投資を計画しているようです。
海外では、豪州と北米が重点地域として取り上げられており国内の経験を踏まえつつM&A等を通して事業拡大する計画のようです。
2.野村総合研究所の就職・転職難易度
野村総合研究所の就職・転職難易度はかなり高い
結論、NRIの就職や転職難易度はかなり高いです。
dodaが発行している転職人気企業ランキング2022<総合>では、95位にランクインしている人気企業です。
個人的にはこの結果は意外でして、正直もっと上だろうなと思っていました。
このあたりは業界柄残業が多いことなど、激務なイメージが関係しているような気がします。
ちなみに、私は過去にNRIの常駐コンサルと共にプロジェクトを経験したことがあるのですが、率直に言ってNRIの社員は総じて頭の回転が早く、優秀な方ばかりという印象です。
具体的には、過去海外に留学していて英語がペラペラな方、議論している内容を即座にフレームワーク化してファシリテーションを円滑に進められる方、各種領域の専門知識に長けている方などなど。
もちろん、優秀でない人もいるのは事実ですが、総じて優秀な人が集まっているのは、それだけ入社時に人選されている裏返しでもあるのでしょう。
なお、2023/5/13時点でNRIの転職エージェントdoda求人は178件あります。
2021年の7月に同サイトで出ていた求人数が約60件弱、2022年9月で求人数は144件でしたので、業績を伸ばしつつ近年ますます中途社員を積極採用している企業とも言えるでしょう。
コンサルティングの会社でもあるため、尖ったスキルや専門性が求められる
どのような業種でもそうなのですが、コンサルティングを行うNRIは、お客様からの信頼獲得が特に重要となります。
そりゃそうですよね。信頼もできないコンサルの提言を誰が採用するんでしょうか。って感じですからね。
そのためには、お客様から「この人は凄い」と思わせるような情報収集能力、情報の分析能力、専門スキルなど、尖ったスキルを持ちつつ、最後まで仕事をやり切る妥協しない精神が重要と言えます。
このように、何か1つでも人に自慢できるスキルを持っている人であれば、入社のチャンスはそれなりにあるのかもしれませんよ。
3.野村総合研究所の年収体系
気になる年収については、かなり高い水準です。
2022年の有価証券報告書によると平均年収は1,232万円です。平均年齢も40.6歳と平均的な年齢であり、それなりに長く働いている人が多い会社であることがわかります。
ちなみに、NRIで勤めている知人は30歳で年収1,000万円を超えていましたので、やはり圧倒的に高収入ですね。
平均年収からすると、それなりに活躍している人は1,500万over2,000万overも狙える会社なのではないでしょうか。
同業大手のNTTデータは平均年収が841万円であることからも、NRIはSler業界でも圧倒的な好待遇だと言えるでしょう。
ちなみに、世の中の平均年収や自分の年収水準って世間と比較してどんな感じ?という疑問をお持ちの方は【多い?少ない?】自分の収入ってどのくらい?あらゆる観点で平均年収を調査!という記事でまとめておりますので興味があればぜひご覧ください。
また、NRIに限らず年収の高い企業というのは魅力的ですよね。
4.野村総合研究所はエリートばかり?激務?評判は?
NRIはエリートが多いがエリートでなければ入社できないわけではない
結論、NRIは上述の通りでエリートが多いです。
ただ、それは事実なんですけど、じゃあエリートじゃないと入社できないかと言われると、決してそうではありません。
実際、私の知人は地方国立大卒で同社に新卒入社していますし、実際に一緒に働いていた常駐コンサルも、トップクラスの学歴かと言われるとそうではありませんでしたからね。
というのも、NRIは他社のコンサルと比べても仕事におけるインプットの質が高いです。具体的に他社と何が違うかというとこんな感じ。
<NRIの仕事の質が高い理由>
- 綿密に市場動向を調べてくる
- クライアントの社風に寄り添った姿勢を示す
- 依頼された仕事は妥協せずにやり遂げる社風
- 泥臭く、最も良い選択を追い求めて仕事に取り組む など
最終的に彼らをさすがだなと感じるのって、実はエリートさでもなんでもなくて「妥協せずにベストな選択肢を求める姿勢」だと思うんですよね。
ですので、そういった気持ちの強さがあるのなら、あなたはNRIに向いているのかもしれませんよ。
NRIは妥協しないが故に激務
残業の多いイメージのNRIについて、実際私は同社のメンバーと仕事をしたことがあるので言えますけど、結論としては激務高給の企業です。
深夜までメールが飛び交うことも多かったですし、結果にコミットする姿勢が非常に強いのが印象的です。
ですので、ハードワークをこなす覚悟と、それを体現する体力を伴うことが、NRIで長く働くことの秘訣かもしれませんね。
結論、仕事において体力って1番とも言えるくらい実は重要なんですよね。
これに関しては、【目指せ一流】ビジネスパーソンに必要なのは心技体よりも体技心【身体が資本】という記事で解説しております。興味があればこちらも是非ご覧ください。
実際、知人も朝5時にタクシーを呼んで出社していると聞いていましたし、現職で働くNRI社員も7時〜23時が当たり前みたいな時間軸なので、80〜100時間の残業をこなすくらいの気持ちは持っておくべきなのかなと思います。
NRIは高学歴に人気
株式会社ワンキャリアは2023年3月14日に「東大京大24卒就活人気ランキング」を発表しています。
3,897名の学生からアンケートを取得した結果、NRIは就活人気で第一位となっています。
上述の通りNRIはハードな働き方ではあるものの、実力が身に付く環境ですし待遇も日系企業の中ではトップクラスです。
結論、NRIは高学歴のエリート達がセカンドキャリアなども踏まえて新卒入社を目指す企業のようです。
やはり、エリートが集まる精鋭集団だと言えるでしょう。
転職口コミサイトでの同社の評判
結論、元従業員や現社員からの評価もNRIは非常に高いです。
実際、大手転職口コミサイト転職会議やOpenWorkを活用して同社の口コミをチェックしてみましたが、転職会議では評価が5点満点中4.18、OpenWorkでは4.31というスコアでした。
内容を見ても
・プロジェクトの炎上など大変な局面はあるが、最後までやりきる文化やメンバーの人柄、給与金額で乗り切れた
・入社して10年になるが、入社した理由は裏切られていない
・社員はより高みを目指す人は多い
・入社して10年になるが、入社した理由は裏切られていない
など、ポジティブな書き込みが目立ちます。
一方で、ワークライフバランスの確保は困難でありハードワークであることや評価制度の不透明さなどの書き込みもありました。
気になる方は是非とも転職会議やOpenWorkに登録してみてください。
5.野村総合研究所はブラックでやめとけ?
結論、野村総合研究所はブラック企業ではありませんし、やめておく必要もありません。
上述の通り、確かに激務でハードワークな点は否めませんけど、圧倒的な高収入企業でもあります。
コンサルティングの領域も幅広く、自分の意識次第でやりがいのある仕事はいくらでも転がっているような魅力ある会社だと言えます。
過去に野村総合研究所のコンサルタントと一緒に働いた経験から振り返ると、皆前向きでタフネスさを発揮しながら働いている印象を強く持っています。
そういった粘り強さや諦めない姿勢は、自社の社員にも良い影響をもたらしていましたし、何より自分にとって「この人達のような強さが欲しい」という刺激になっていました。
彼らは一流の大学を経て競争率の激しい入社試験を勝ち抜いており、そういった優秀な人材がハードワークで鍛え抜かれているため社内の業務水準が非常に高いレベルにある印象です。
何をもってブラックと言うのかという切り口にもよるでしょうけど、ブラック企業にありがちな「残業が多いけど全てサービス残業」「激務なのに給料が安い」みたいなことはありません。
それどころか、日系企業ではトップクラスの高給な優良企業と言えます。
ちなみに、ブラック企業あるあるに関しては【理不尽】ブラック企業あるある9選。該当者は即刻転職を!【怖すぎ】という記事で解説しております。これを見ても、NRIはブラック企業からほど遠い存在だと思いますね。
6.野村総合研究所の企業文化【うつ病、パワハラの実態はどうなの?】
結論、部署や上司にもよりますがNRIの企業文化としては実直で仕事を成し遂げる姿勢が伴っています。
そういった妥協しない精神や企業風土が性格に合わずうつ病を患ってしまったり、仕事をやりきる姿勢をパワハラだと感じてしまう人も一定数いることでしょう。
求めているレベルが高いからこそ、そのレベルについていけない人には辛い環境なのかもしれません。
けれど、どんな会社でもメンタルを病んでしまう人はいますし、あなたパワハラじゃない?と思うような上司も存在するのは事実です。
少なくとも、私が過去接してきたNRIの社員は優秀な人材が多いので、昔ながらの根性論で上司から理不尽に叱責されたりすることは少ないでしょう。
なお、私は過去に根性論を良しとするような会社で10年程働いていました。根性論を押し付けてくる会社のおかしい点については【ブラック】根性論や精神論を押し付けてくる会社はヤバい!事例5選をご紹介という記事で解説しておりますので、興味があれば是非ともご覧ください。
7.野村総合研究所に転職するには
上述の通り、NRIは中途採用を比較的積極的に行っている一方で、人気企業であるため転職難易度は高いです。
魔法のような特効薬はなくて、「わかりやすい話し方をする」「相手目線で端的に話す」といったコミュ力を普段から養っておくことが重要と言えるでしょう。
仕事の質が高いが故に「構造的に物事を考えられる能力」、「物事をロジカルに考えられる能力」、「ハードワークに耐えられる体力」「諦めずに仕事を成し遂げる力」が要求されるでしょう。
そのうえで、具体的なアクションとしては自己分析と転職エージェントへの登録を行うことをオススメします。
準備①.自己分析
自分の強みや弱みは何なのか。どうしてコンサルやSlerであるNRIを志望しているのか。そして、その志望動機はNRI社員から見た際に納得感が果たしてあるのか。
こういったことを悩み悩んで考え抜いていき、自分の考えを整理していくことが極めて重要です。
オススメは紙へ自分の気持ちを書き出していくこと。紙に書くことで自分の気持ちが見える化するため、経験上効果的ですよ。
転職への準備②.転職エージェントへの登録
NRIに限らず、転職活動する!という覚悟が決まっているならば転職エージェントへの登録をおススメします。
なぜかと言うと、転職相談・面接対策支援・面倒な事務手続き・求人紹介といった支援をしてくれるにも関わらず無料だからです。
そして、もしもあなたがNRIに行きたい!思っているのであればJACリクルートメントを活用するのがオススメです。
なぜかと言うと、他のエージェントに比べて、個別企業の情報量が多いからです。
通常、転職エージェントでは
「求職者→エージェント担当者→企業担当者→企業」
という流れのコミュニケーションですが、JACリクルートメントの場合は
「求職者→企業担当者→企業」
というコミュニケーションを取れるのがメリットです。
結果、「こういう人材が求められている」とか「過去こういう傾向の人は落ちている」といった中身の濃い情報が面接前に入手可能です。
もちろん、転職エージェントの基本である転職相談・面接対策支援・面倒な事務手続き・求人紹介といった支援も無料で利用できます。
NRIへの入社を目指すなら、とりあえず登録してみて損はないと思いますよ。
おわりに
ということで、NRIについてのまとめ記事でした。
個人的には物凄くオススメな企業の一つである一方、身近でNRIからコンサルティングを受けている身として思うのが、「主役になれない」という側面があるので、人によって「合う合わない」があるかもしれないなというところ。
何を言っているかというと、NRIは立場的にはあくまでコンサルなので、実際に事業をメインで運用するのはクライアントの社員達なわけです。
私は逆にNRIに支援頂いている立場なのですが、どんなにNRIが頑張っても、最終的に事業を運用していく当事者にはなれないので、「NRIの仕事って楽しいのだろうか?」と感じることも正直ありますね。
ですので、自分の事業を持ちたい!!という気持ちが強い人には合わない可能性もあると思います。
※コンサル職の方に限った話です
ただ、総じて言うならば激務だけど待遇は日本でもトップクラスですし、優秀な人材が多くて自己成長も遂げられるであろう素晴らしい企業だと思います。(私もこのくらいの年収が欲しい。。ないものねだりです。)
今回は以上です。