新入社員として研修を終え、ようやく部署に配属された。
よし、頑張るぞ!バリバリ仕事をして早く一人前になるんだ!
そう意気込んでいたのに自分に割り振られる仕事がない。上司や先輩も何も教えてくれないし、やることがなくて暇だ。。
けれど、サボっているように上司から思われるのも気まずいし、この状況一体どうすればいいの?
こんな悩みに直面している若き新入社員は多いのではないでしょうか。
その気持ち、私はとてもよくわかります。
なぜならば、本記事を書いている私自身、配属後3ヶ月間に渡り職場から放置されていたからです。
<新入社員当時の私の心境>
- あれ?もしかして私は嫌われているのか?
- そもそも、放置するくらいなら何故新入社員を配属させたんだ?
- この状況、いつまで続くんだ?
- ふざけるなよ。放置しやがって。上等だ。辞めてやろうか?
その頃の私は正直こんな風に思っていました。
皆さんも、このような怒りや不安に溢れた負の感情が沸き起こっていることでしょう。
今回は、そんな経験を持つ私が過去の放置経験をもとに、新入社員が放置された場合のマインドセットについて持論を展開していきます。
本記事の内容
- 1.新入社員を放置する職場の特徴と原因2つ
- 2.放置された新入社員向けの対処法3選
- 3.放置されて暇すぎる新入社員に伝えたいこと【放置がいつまでなのかも】
1.新入社員を放置する職場の特徴と原因2つ
特徴その①.新入社員を指導する余裕がない
結論、この場合が最も多いのではないでしょうか。
部署全体として、普段の仕事が忙しすぎるので、新入社員に構ってあげられる暇がない状態ですね。
こうした職場では、若手の先輩も放置された状況を経て今に至っているケースが多いので、身近な先輩に相談したとしても
ま、社会人なんて放置されるもんだ
と言われかねません。
そして、何よりも恐ろしいのは、このような状態が続くことで新入社員を放置している異常な状態が当たり前になってしまうという点です。
<新入社員を放置するまでのプロセス例>
- 新入社員が配属された。けれど忙しいからとりあえず余裕ができるまで待ってくれ。。
- 気付いたら1ヶ月経った。新人も仕事が欲しいなら自分から言ってこいよ。
- 3ヶ月経つな。放置するのが当たり前になってきたが、まぁそんなもんだから放っておくか
ここまでひどい場合の事例は少ないながらも、実際あります。
そして、このような組織は高い確率でブラック企業です。
慢性的に忙しい状態が続いていることが原因で、職場全体がメンバーを思いやる余裕がない状態だと言えます。
放置の原因は主に2つ
では、このような放置という悲劇の根本原因は2つあり、「教育など不要で新人は現場に放り込むべき」と考えているか「会社の中で教育プログラムがない」ことです。
例えば、大手の某証券会社は配属された新人を教育することなく、自ら顧客開拓をさせつつノルマを課すことで有名ですが、この考えは「教育など不要で新人は現場に放り込むべき」という思想のもと成り立っています。
この場合、放置というよりは配属された以上一人前として扱われているとも言えます。
考え方としては
育成なんかしなくても人は勝手に育つ。いや、むしろ放置されるのが嫌なら自分で脱却しやがれ
という感じですかね。
経験上、この理論のもとに自分なりに試行錯誤することで成長できるのは事実です。
ただ、新入社員に対していきなりこの姿勢で臨むと潰れる若手も多いでしょう。
そして、「会社の中で教育プログラムがない」パターンは新入社員を育てようとする意識があまりない環境なので、このパターンは放置からの脱却に時間がかかるかもしれません。
育成の優先度が低いので、目の前の仕事が溢れていたら、育成は後回しになってしまうという構図です。
そのため、放置されている新入社員がいても「まぁ仕方ないか」で済まされてしまうというわけです。
特徴その②.新入社員が長らく配属されてこなかった
この場合も結構あるんじゃないかと思っています。私が放置された実体験はこのパターンでしたね。
新入社員からすると、「そんなの知るか」という話なんですが、長らく新入社員が配属されていないような部署に起こりやすい事象です。
<参考>私の放置体験談
- 一応教育係である直属の先輩に何か仕事ありますか?と聞くと「ない」とだけ言われる
- 仕事がないので、本を読んでおけと技術系のマニアックな参考書を渡される
- この参考書が何に活用されるのか頭の中が???だらけだが参考書を読み解く
- 参考書読んでも数分で集中力が切れる。結果、暇を持て余す
- ある日、隣の課の先輩に「こんな本読んでも意味ないぞ?」と言われて落ち込む
- 1ヶ月後。改めて先輩に何か仕事ありますか?と聞くと「ない」とだけ言われる
- 私、仕事(と言えるのか謎)が暇すぎて苦しくなる
- 3ヶ月後、そんな私を見かねた隣の課の課長が、出張の仕事を与えてくれる
という感じでした。新卒で働いていた会社はブラック企業だったので、同期が「50時間残業した」とか「徹夜した」とか痺れる話を聞く最中、自分は参考書をひたすら読んでいるだけというのが精神的にキツかったですね。
隣の課長が出張の調整をしてくれていなければ、私は入社数ヶ月で仕事を辞めていたかもしれません。まぁ、10年後に辞めるんですけどね。
2.放置された新入社員向けの対処法3選
対処法①.直属の先輩の上司に相談する
教育係の先輩に放置されているのであれば、その先輩を指導する立場の上司に対して放置されていることを相談しましょう。
ただし、これは「先輩や周囲とのパイプ役になってくれそう」である相手を選ぶ必要があるのと、相談の仕方にコツがあります。
NG例が、先輩の上司に「○○さんに放置されて困っている」と超ドストレートに相談することです。
これは、先輩のメンツを潰すことになるため、仮に放置が改善されたとしても先輩との関係に溝ができる可能性が高いでしょう。
そのため、相談する場合は
- 右も左もわからない状態であること
- なんとかして早く一人前になり、周囲に貢献したい気持ちがあること
- 先輩なりに自分への仕事の割り振りを考えてくれていると思っていること
などの、前向きな気持ちを伝えていきましょう。また、ポイントは素直に相手を頼ることです。
上司や先輩社員にとって、素直に自分を頼ってくれる若手後輩はいつだってかわいいものですからね。
このようなアプローチをすれば、先輩のメンツを潰すことなく放置されている状況が改善される可能性があると思いますね。
対処法②.自ら能動的に行動する姿勢を見せる
結論、これは難易度が高いです。なぜならば、新入社員は経験が絶対的に不足しているので、主体的な行動をするための想像力が不足しているからです。
これを実行するには
- 仕事を任せてもらうために必要な能力を仮説検討する
- 仮説立てした能力を、本やブログ、Youtubeなどを活用して高めていく
- 社内にある過去の資料を確認する
- 先輩社員の仕事の進め方を洞察する
などの行動が必要になるわけですが、現実問題なかなか実行するのは難しいでしょう。なぜならば、仮説立てが困難だからです。
対処法③.適度な悲壮感を出す
多くの新入社員は、必死にはじめてだらけの仕事を覚えながら毎日を過ごしており、そこには前向きなひたむきさが往々にしてあるものです。
そういったイメージに対し、新入社員が悲壮感を出していれば周囲はどう思うでしょうか?
まともな組織であれば、「これはマズイ。なんとかしてあげないと・・・」と思うはずです。
ポイントは”適度に”というところ。あまりに悲壮感を全面に出してしまうと、周囲は「批判されている感覚」になってしまうかもしれません。
ですので、前向きなスタンスを周囲に見せつつも、雑談や打ち合わせの合間に「仕事が全然できるようにならなくて情けないです・・・」といった感じで悩みを告白してみましょう。
3.放置されて暇すぎる新入社員に伝えたいこと【放置がいつまでなのかも】
放置は1〜3ヶ月程の期間限定であることが多い
放置されて暇すぎる状態って、本当に辛いですよね。
ただ、まともな会社でなくともそうでなくとも、経験上1〜3ヶ月も経てば誰かしら見かねた人が仕事に巻き込んでくれるはずです。
いざ仕事が本格的に始まると、仕事の経験がない新人はとても時間をかけて日々の仕事に臨むことになります。
その結果、いつしか毎日が忙しい日々の連続になり、ふと
あの暇な日々が懐かしい・・・
と思う日がやってくると思います。
時間のある今だからこそやれること
結論、毎日仕事に追われているとできないことを今時間のあるうちにやっておくと良いと思います。
その一つが、市場の調査です。
誰もが自社で何かしら商品やサービスをお客様に展開しており、自社のサービスについては自然にどんどん詳しくなっていきます。
一方、お客様からするとあなたが扱うサービスは世の中にある数あるサービスの中の一つであり、相対比較したうえであなたの会社のサービスが選ばれるという構図なのです。
そう考えた時に、お客様の困り事や他社商材やサービスの動向などは本来知っておくべきなのですが、日々の仕事が忙しくなってくると、意外と市場動向のリサーチをサボってしまいがちになります。
新入社員に身についた習慣は今後の習慣にもなっていきます。
時間のあるうちに、自分なりの市場調査手法を確立しておくと、長期的な視点で見た時に必要な能力を今養うことができたとポジティブに考えることもできると思いますね。
放置が半年以上続くようなら会社に見切りをつけよう
結論、配属されたにも関わらず放置が改善される様子がない場合、そんな会社には見切りをつけて転職したほうが良いと思います。
そして、こうなると会社への憎しみや恨みの感情が芽生えてもおかしくないのですが、ここはあえて「そんな会社を選んだ自分に非がある」と思うようにしましょう。
もちろん、そんな会社はひどいです。
ただ、会社をいくら攻めても自分にとってプラスにはなりませんし、訴えを起こしたとしても得るものはほとんどありません。
今後の長い社会人人生をよりプラスにするために、自分事として自己責任で考える癖を付けていくと、今経験した辛い出来事もプラスに捉えられると思います。
なお、見切りをつけたほうが良い会社の特徴については見切りをつけた方がいい会社の特徴12選と在籍リスク【抜け出すための行動も】という記事で解説しております。
こちらも興味があれば是非ともご覧ください。
おわりに。
ということで、新入社員が放置される組織の特徴と、放置された場合の対処法についてのまとめ記事でした。
転職というのも選択肢の一つですが、放置されているからといってすぐに転職活動するのではなく、本記事の対処法を実践し、それでも変わらない場合に転職活動を開始するようにしましょう。
なぜならば、新入社員で放置されている人は、仕事経験0のまま転職することになるからです。
転職面接で語れる仕事内容もないですし、心の奥底には「放置されて会社を辞めた。恨めしい」という負の感情が眠ることになります。
この感情を抱くことは他責思考にも繋がりやすいため、長い社会人生活を考えると非常にリスキーです。
繰り返しにはなりますが、転職という手段はいつでも取れますので、まずは対処法を実践し、それでも変わらなければ転職活動をすることをおすすめします。
なお、転職活動を始める際は転職エージェントの活用がおすすめです。具体的なおすすめの転職エージェントや、転職エージェントの効果的な活用方法については別記事でまとめておりますので、ぜひご覧ください。
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今回は以上です。