転勤なんてしたくなかったのについに転勤を命じられた。
仕事の内容も変わるし、人間関係もリセットされる。何より、縁もゆかりもない場所で仕事をすることに不安を抱えているので、会社を辞めたいとすら思ってしまう。
こういった悩みを抱える人達は多いのではないでしょうか。
最近では転勤廃止を試みる日本の大企業も少しずつ増えてきましたが、まだまだ全国転勤制度のある会社が多いのが実情です。
そして、全国転勤のある会社で働いている人の中には「〇〇地方に転勤になったら辞めよう」と思っている人も一定数いるでしょう。
本記事を書いている私は、全国転勤制度のある会社でこれまでほとんどのキャリアを重ね、転勤を前提に長期出張を言い渡された経験があります。
そんな方々にお伝えしたいのは、「〇〇に転勤したら辞めよう」と思っている程度の会社ならば、転勤する前に辞めたほうが良いし、そんな会社で転勤を命じられたのならば秒で辞めたほうが良いということ。
本記事では、そんな私が転勤を命じられて辞めたいと思っている方々へ私見を述べていきます。
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本記事の内容
- 1.転勤して会社を辞めたい場合におススメの思考法
- 2.転勤をきっかけに辞めたいと思う人は6割
- 3.長期出張により仕事内容がガラッと変わって感じたこと【転勤未遂:体験談】
1.転勤して会社を辞めたい場合におススメの思考法
見切りを付けたほうが良い会社なのか見極めよう
結論、転勤を命じた会社を恨んでも転勤してしまった事実は取り戻せません。
ですので、即座に転勤してしまった事実を踏まえてリカバリーをするべきでしょう。
そして、リカバリーの手段として何よりも優先すべきなのが、今の会社が転勤リスクを背負ってまで続けるべき会社か否かです。
ということで、経験上見切りを付けたほうが良い会社の特徴を羅列するとこんな感じ。
<見切りを付けたほうが良い会社の特徴>
- 自分一人しかできない仕事が多すぎる
- 何の戦略もなく根性論を押し付けてくる
- 若手も50代も同じような仕事をしている
- 尊敬できる先輩や上司がいない
- 自分の価値観と会社方針がかけ離れている
- 社員を使い捨てと考えるブラック企業
- 将来も給料が上がらない
- 優秀な人から辞めていく
- 職場の人間関係が悪い
- 人手不足で常に激務
- 休みが少ない
- 評価基準が極めて不透明
結局のところ、良い会社は人材が優れていますし、悪い会社はロクな人材がいません。
優れた人材は余裕があって部下や同僚にも寛大だし、ミスをフォローする姿勢も見られます。
それに対して、人材不足に悩む会社で働く人は総じて余裕がなく、周囲のミスを「ほれ見たか!」と言わんばかりに叩きに叩きまくります。
その結果、人気企業には良い人材がどんどん集まるし、ブラック企業には優秀ではない人材ばかりが集まる二極化が進んでいくのです。
ですので、まずは自社が見切りを付けるべき会社なのかをしっかりと見極めましょう。
その結果、将来性の見込めない会社であり、転勤リスクもあるのであればさっさと転職活動を始めるくらいの思い切りがあっても良いと思いますね。
なお、見切りをつけるべき会社の特徴については見切りをつけた方がいい会社の特徴12選と在籍リスク【抜け出すための行動も】という記事で詳しく触れております。是非ともご覧ください。
転勤スパンと希望がどの程度叶うかを確認しよう
当然ながら、会社によってジョブローテーションの頻度は異なります。
大企業では3年に一度のジョブローテーションが決まっている場合も多いので、そうであれば「3年我慢する」という選択肢も当然あるでしょう。
その際に重要なのが、会社は希望を叶えてくれるのかということ。
ただ、残念ながら大前提として転勤は完全なる会社都合なので、3年経過した後に希望の勤務地に戻してくれる会社のほうが圧倒的少数でしょう。
ですが、もしも転勤後のキャリアプランが明確であり、希望の部署に戻れることが明白であれば数年我慢して働くのも良いと思います。
人間住めば都で、最初は嫌だった転勤先も次第に好きになっていく可能性もありますからね。
一方で、真剣に将来を考えたほうが良いのは「20代での転勤者」と「ジョブローテーションが少ない会社で働く人」です。
20代のキャリアは30代からの自分を築き上げるのに非常に重要な期間です。
決して地方の仕事を否定するわけではありませんが、田舎になると商談している時間はわずかで、1日の半分くらいは車を運転している人も珍しくありません。
そうした20代を過ごす人と、絶え間なくWEBや対面で顧客と商談したり応対している20代とでは、得られる経験値が全く違います。
ですので、20代の方は転勤してからの数年で周囲との差が開いてしまい、市場価値が低くなる可能性は大いにあると思ったほうが良いです。
また、ジョブローテーションの少ない会社で働く人は、年代問わず転勤先でキャリアのほとんどを過ごす可能性があります。
やはり、上述の通りで根本は今の会社がずっと働くに値する会社なのかしっかりと見極める必要があると言えるでしょう。
なお、ぶっちゃけると転職が当たり前の現代社会では全国転勤自体が時代遅れの制度だと言えます。
その理由については【やめとけ】全国転勤がある会社は意味不明であり時代遅れである事実【理不尽】という記事で解説しておりますので、興味があれば是非ともご覧ください。
転勤してから半年~1年は働き続けるのもアリ
結論、転勤が決まった当初~転勤して最初の3ヶ月くらいは会社を辞めたくて仕方がなかったけど、慣れれば意外と良かったって人も多いです。
繰り返しですけど、大事なのは大前提会社そのものが働き続ける価値があるか否かです。
自分に合った会社であれば、本意ではない転勤だったとしても我慢して働き続けるのは全然良いと思いますし、色々な拠点の働き方が知れることで自分の仕事観が広がるかもしれません。
転勤は転職よりは変化が少ないですけど、住環境も変われば上司や同僚、更には顧客などの環境がガラッと変わるのも事実です。
私はこれまで2回の転職を経験していますけど、経験上職場環境がガラッと変わった転職当初は3ヶ月~半年くらいは慣れるのに時間がかかりましたし、慣れるまでは「嫌だこの職場」と思っていました。
そのため、転勤が嫌で会社を辞めたいと思った人も、今の会社が良い環境なのであれば3ヶ月~半年くらいは判断を待っても良い気がしますね。
なお、転勤と同じような観点で、新しい職場に慣れるまでの期間などを【30代の転職】未経験で新しい職場や仕事に慣れるまでの期間と乗り越え方とはという記事で解説しております。こちらも興味があれば是非ともご覧ください。
2.転勤をきっかけに辞めたいと思う人は6割
結論、世の中転勤をきっかけに退職を意識する人は多いです。
エン・ジャパンが1万人を対象に集計した「転勤」に関する意識調査」によると、約6割の人が「転勤は退職のキッカケになる」と回答しています。
もちろん、転勤を命じられた瞬間に転職を決心するケースはこれよりも少ないとは思いますが、6割のビジネスマンが「転勤をきっかけに将来を見直す」ということになると言えます。
そして、転勤をきっかけに退職を検討するケースは具体例で言うとこんな感じ。
<転勤を命じられて退職を検討するケース>
- 家族の体調が悪く、そばにいないと心配であるため
- 介護が必要であるため
- 夫婦共働きで子育てをしており、1オペは困難
- 家を買ったばかりで、離れるのが惜しい など
まぁ、そうだよね。って感じです。
20代の若手であれば独身の人も多いので、恋人と遠距離恋愛になるなどの影響はあるでしょうが、会社をすぐさま辞める決断に至る人は少ないでしょう。
そして、30代では結婚して家族を持っている人も多くなり、住宅を購入して自分の住拠点を構えている人も多くなります。
一方、会社視点で見ると30代の社員は経験も豊富であり、将来のリーダーとして職場をけん引して欲しいと感じるワケです。
会社は30代の社員に様々な経験を養ってほしいので転勤を命じるワケですが、当の本人は「いやいや!転勤は困る!」となってしまい、結果的に30代で会社を辞めて転職する人が相応に多くなるのです。
なお、転勤以外の理由でも30代では仕事を辞めて転職を決断する人は多いです。
その理由については【実体験】30代で疲れた・仕事を辞めたいと思ってしまう理由5つと対処法を解説という記事で解説しておりますので、是非ともご覧ください。
そして、今の会社は魅力がないにも関わらず転勤リスクがあるのであれば、自分のキャリアのためにも転職することをおススメします。
そんな環境で長く働いていると間違いなく自己肯定感はなくなっていきますし、以下のような未来に近づいていくでしょう。
・気づけば思い描いていた人生プランとはかけ離れている
・30代、40代と歳を重ねていくが、スキルは全然身につかない
・社外の知人は年齢と共に収入を上げていくが、自分の収入は上がらない
・社内で声の大きさは上がっていくが、自分の価値は下がっていく
・社歴は長くなっていくが、仕事のやりがいは長らく感じていない
・仕事にモチベーションを感じられず、会社への誇りを失っていく
世の中、転勤がない優良企業は少ないように見えて、徐々にそうした制度を取り入れる会社は増えています。
例えば、巨大企業のNTTは実質転勤を廃止するリモートスタンダードを採用しています。
そういった会社に転職し、転勤による退職を防ぐには優良企業への転職実績が豊富な転職エージェントを活用することが重要です。
そして、数あるエージェントの中でも私が実際に利用した印象からリクルートエージェントやdodaをオススメします。
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dodaは実績No2のエージェント。自分の強みを見つける自己PR発掘審診断や面接でのアピールポイントを診断するキャリア診断を展開しており、エージェントの質も高いです。
これら上位2社のエージェントであれば、キャリアアップを目指すためのアドバイスなど、様々な気付きが得られるかもしれませんよ。
なお、転職エージェントの詳細は下記の記事で解説しておりますので、是非ともご覧ください。
-
おすすめ転職エージェント6選!30代で2度異業種転職を経験した筆者が徹底解説
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3.長期出張により仕事内容がガラッと変わって感じたこと【転勤未遂:体験談】
結論、私自身は転勤したことはありません。ただ、転勤を前提に長期出張を言い渡された経験はあります。
結果的に、元々いた部署が人手不足になって戻された形にはなりましたが、30歳の頃に転勤を前提の長期出張を言い渡された時は
これからの人生どうなるのだろうか・・・
と不安に感じたものです。
また、私の場合はちょうど結婚を決めたタイミングだったので、不安の具体的な内容はこんな感じでした。
<長期出張で不安だったこと>
- 新しい職場の人間関係に馴染めるのか不安
- 仕事のやり方が変わることが不安
- 長期出張では未経験職種だったので、通用するのか不安
- 引っ越し先には知り合いもいない
- 週末婚になるので、子供も作れないのではないか
- そもそも、週末婚なんて成り立つのか
- 元々いた部署に戻れるのだろうか など
結論、公私で不安だらけでしたし、長期出張して最初の頃は特にストレスが大きかったです。
ただ、今の会社で働き続けるのであれば、長期出張にはメリットもあると思っていまして、その内容はこんな感じ。
<長期出張のメリット>
- 貯金が貯まる
- 社内人脈が広がる
- 今までにない経験が得られる など
一方で、転勤となると逆に支出が増えるので、結構辛いなぁと思うのが正直なところです。
やはり、繰り返しになりますが今の会社がどれほど自分に合っているのかが鍵になると思います。
なお、私の長期出張体験談の詳細については仕事で長期出張に臨むあなたへ。つらいことやメリットを経験者が3つ紹介しますという記事で詳しく触れております。こちらも是非ご覧ください。
おわりに。
ということで、転勤を命じられて会社を辞めたいと思う人向けのまとめ記事でした。
結論、転勤という制度は転職が当たり前の世の中において、もはや時代遅れになりつつあります。
けれど、就職や転職人気がある会社ほど転勤が多いのも事実です。
そのため、おススメとしては「転勤しても良いと思える会社」を見つけるか、「転勤のない会社」を見つけるかの2択かなと思っています。
結局のところ、完璧な会社はありません。最後は転勤というリスクの優先度を決めたうえで会社選びをするかに尽きると思います。
是非とも本記事をきっかけに、自分の転勤における優先順位を考えてみてください。
今回は以上です。