中堅以上のリーダークラスになると、仕事の悩みは自分が担当している仕事だけでなく、部下や後輩の仕事にも関わってきます。
むしろ、悩みの多くは仕事のできない部下や後輩から生まれてくるものでしょう。
仕事のできない人の特徴は数多くあります。そして、その中の一つが「周囲に相談をせず自分ですべて仕事を抱え込んでしまう」ことでしょう。
そうした人が仕事を抱えて温めた結果、気づいた頃にはお客様がカンカンに怒っていて大炎上。
こういった経験のあるリーダーは多いのではないでしょうか。
結論、自分で仕事を抱えてしまう人は真面目な人が多いです。
その真面目さから「周囲に仕事をお願いすると迷惑かな?」などと迷ってしまい、最終的には「自分でやろう!」と決めてしまうケースが多いのでしょう。
けれど、実は仕事がデキる人ほど周囲に相談しているし、チームで物事を解決しているものです。
本記事を書いている私は、もともと相談が苦手で、自分で仕事を抱えてしまうビジネスマンでした。
2度の転職を経て様々な職場環境や価値観に触れることで、今は報連相ができるようになりましたが、今考えると自分で何でもやってしまう仕事スタイルって自分が損するし勿体ないと感じます。
ということで今回は、周囲に相談せずに仕事をすることのデメリットを中心に解説していきます。
本記事の内容
- 1.仕事で上司や同僚に相談しない人が損する3つの理由
- 2.相談できずに一人で仕事をせざるを得ない職場は見切りを付けても良い
- 3.自分で仕事を抱えなくなって変わったこと【体験談】
1.仕事で上司や同僚に相談しない人が損する3つの理由
結論、一言で仕事を抱えている人と言っても、厳密には本人に問題がある場合と上司や同僚に問題がある場合に大別されます。
ただ、実際には後者の上司や同僚に問題がある場合というのは、明らかな人格破綻者だった場合を指しますので、割合的には少ないと言えます。
そう。実際には「相談できない」原因はほとんど自分にあるんです。具体的にはこんな感じ。
<相談できないと思ってしまう理由>
- 上司や同僚に話しかけても、パソコンから顔も上げてくれなかったことがある
- 上司や同僚はいつも忙しそうにしているので声をかけにくい
- 上司や同僚が怖くて話かけにくい
- 職場の人間関係が悪い など
そして、相談の相手はやはり直属上司がメインとなってきますよね。自分のミスは上司が責任を取りますので上司への報告は部下の義務とも言えます。
もちろん、上司が鬼のように恐ろしい人物というキツいパターンもあるでしょう。
けれど、それと報連相する/しないは別の話。やるべき報告をしていかないと、ますます上司から詰められるという悪循環に陥ってしまいます。
なお、相談や報告ができない部下は上司からすると悪印象なので、最悪人間的に嫌われてしまいかねません。
このあたりは【転職 or 改善】上司に嫌われたら終わり?原因5選と対処法をまとめましたという記事で解説しておりますので、興味があればぜひご覧ください。
そして、ここからは周囲に相談せずに自分で仕事を抱えるデメリットを解説していきます。
仕事で相談しない人が損する理由①.スピード感がないので成果が出ない
結論、仕事を抱えている人は「全部の仕事を自分でやらねばならない」という意識になっているので、仕事量が多くなりがち。
仕事が10項目あるとして、仕事がデキる人であれば内容を鑑みて、例えば自分で7項目は対応するけど、残り3項目は同僚にお願いするなどの采配を行うワケです。
それに対して、相談しない人は10項目すべてを自分でやろうとするので、自ずと仕事が遅くなっていきます。
仕事量が増えると、余裕もなくなっていきますよね。そして、結果としてスピーディな対応ができなくなっていくでしょう。
やっぱり、仕事ではレスの速さって重要なんですよね。細かな連絡を行うことが信頼獲得にも繋がりますからね。
そのため、真面目に人一倍頑張っているのに結果が出てこないだけでなく、周囲からも評価されないので、職場で辛い思いをすることになってしまうのです。
ちなみに、仕事のデキる人が駆使する即レス術に関しては【信頼獲得】仕事のできる人が実践する即レス術とは?【結論メリハリ】という記事で解説しております。興味があればぜひともご覧ください。
仕事で相談しない人が損する理由②.誰にも助けてもらえない
結論、仕事の同僚や上司というのは長年寄り添った夫婦でもないので、言葉にしなければ辛さをわかってくれないです。
そして、誰にも相談しない人はこういったSOSの相談もできずに自分で溜め込んでしまいます。
仕事が多すぎてキツイ・・・と上司に相談しても、仕事量を調整できるのか否かは別の話ですけど、こういった人は状況改善に向けた行動を起こすことができないので、現状打破も難しいでしょう。
その結果、最悪はメンタルに支障をきたす可能性だってあります。その前に対処法が周囲への相談と言えるのではないでしょうか。
仕事で相談しない人が損する理由③.仕事が遅いので残業が多くなる
上述している通り、仕事を1人でやっていくとなると、あーだこーだ悩みながら進めることになるのでどうしても働く時間が長くなってしまいます。
残業でバリバリ稼ぎたい!という人であればよいのかもしれませんが、働き方改革という施策があるように、これからの時代はますます残業で稼ぐことが難しくなっていくでしょう。
何より、若い頃は仕事での体力を付けるために長時間労働をこなしても良いかもしれませんけど、かといって必要以上の残業を自ら招いてしまうのは無駄ですよね。
その結果として、生産性を上げていくという意識が薄れてしまうことも自分で仕事を抱えてしまうことのデメリットと言えるでしょう。
2.相談できずに一人で仕事をせざるを得ない職場は見切りを付けても良い
結論、よりよい成果を出すためには自分一人の意見だけでなく、周囲の意見を聞きながらブラッシュアップしていく過程が不可欠です。
けれど、世の中には「相談なんてしてくるな」と部下に発言する上司がいたり、「チームで仕事をさせる人員もないから個人商店で仕事をさせている」会社も存在します。
ちなみに、私は新卒で入社した会社に約10年勤めたんですけど、辞める最後の1〜2年はとある専門領域で私が社内で一番の有識者になってしまったので、すべてと言っていいくらいに独りで仕事をしている状態でした。よく言えば裁量がMAXだったんですけどね。
けれど、今思うとこの環境は自己成長という観点でもあまり良くなかったです。
そして、相談自体を否定してきたり、過去の私のように明らかに誰にも相談できないような職場で働いているのなら、さっさと見切りをつけて転職活動したほうが良いでしょう。
そして、この見極め方については見切りをつけた方がいい会社の特徴11選と在籍リスク【抜け出すための行動も】という記事で解説しておりますので、会社に嫌気が指している方は是非ともチェックください。
3.自分で仕事を抱えなくなって変わったこと【体験談】
上述の通り、私は新卒で入社した会社に約10年勤めて転職しました。
当時は、独りで仕事をすることに何の疑問を抱かずに毎日を過ごしてきたわけなんですけど、転職がきっかけで仕事に対する価値観が結構変わりました。具体的にはこんな感じ。
<転職して変わった価値観>
- 他者は自分にはない視点や強みを持っていることに気づけた
- チームで共同作業を行うことで、仕事のスピードも質も上がることがわかった
- 特定領域に強みを持つ他者に頼ることの大切さがわかった など
時には自分の弱みをさらけ出して、周囲に頼ることってマジで大事だと今では思いますね。
もちろん、オールマイティにあらゆる分野の知識や経験を自分で積むのが理想的ですけど、時間は有限なので現実的には困難だったりします。すべてを自分がやるんだ!と気負うのではなく、専門分野の細かい内容は人に頼りつつ自分も少しづつ教えてもらいながら吸収していく。この姿勢が大事だと思いますね。
私の場合、転職して複数の会社で働いた結果、客観的な視点を持つことができたので転職して良かったなぁと心から思っています。
一部の超優良企業以外に入社した人以外は皆転職すれば良いんじゃない?と思うくらいに。
けれど、その一方で転職するデメリットも存在するのは事実なので、もしも転職に興味がある場合も転職する/しないで得られるモノと失うモノを天秤にかけた判断が必要でしょう。
おわりに。
ということで、相談しなかったというささいな行動が巻き起こすデメリットなどのまとめ記事でした。
報・連・相とはよく言ったもので、中でも相談は仕事の基本であり、かつ極めて大事ですね。他にも、ビジネスマンとして押さえておくべき格言などはいくつもあるのですが、他には大塚商会の社訓でしょうかね。
そういう意味では、周囲の仕事レベルって大事です。周囲がイマイチですと相談しようにも頼りないですからね。
本記事の内容が皆様の役に立てば幸いです。